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苦手な漢字を克服!漢字を覚えられない子どもを救う解決勉強法

子どもが小学校に入学すると、幼稚園や保育園と比べて我が子の習熟度が気になるものです。

特に顕著なのが、小学校から習い始める「漢字」。
他の子どもと比較してなかなか漢字を覚えられないと、不安に思ってしまうかもしれません。

そこで今回は、漢字を覚えられない子どもを救う解決勉強法をご紹介します。

漢字が苦手な子どもの傾向

漢字を苦手としている子どもには、いくつかのパターンがあります。

・漢字を書かず、ただ眺めるだけで覚えたつもりになっているパターン

文字を書かずに習得するのは困難です。「眺めておしまい!」とならないように、書いて練習することを促してみましょう。

・ひたすら書いて練習してはいるけれど、その漢字で書かれた言葉の意味を理解していないパターン

子どもは、親や先生から言われたままに書き取り練習をするものの、意味がわかっていなければ、頭に入りません。一般的に、漢字は何回も紙に書いて覚えるものだという「思い込み」を持っている人が多いようですが、熟語や漢字・部首の意味を理解せずに漢字を何回も書くと、漢字を意味のない線の集合体としてしか捉えられなくなります。
子どもを漢字嫌いにさせる原因にもなりますので、昔の「ウサギ跳び」トレーニングのようなものも今はあまりおすすめできません。

漢字を覚える正攻法は「意味」「読み」「書き」の順番で

漢字を覚える正攻法は「意味」「読み」「書き」の順番で進めることです。

1. 意味

漢字を習得するには、第一にその漢字が使われている熟語の意味を理解することから始めましょう。
例えば、小学2年生で教わる漢字が使われている熟語である「雲海」「楽天家」「青春」「王家」……実はこれらは小学2年生にとっては意味がわかりづらいもの。
ですので、子どもに漢字を練習させる前に、子どもがその意味を理解しているか質問し、わからないようであれば教えてあげましょう
たとえば「雲海」ならば、雲海の意味を教えてあげてください。
そして「雲」の部首である「雨かんむり」の意味も同時に伝えると良いでしょう。
さらに「他にも同じ雨かんむりシリーズの漢字は……」というように、学年の配当漢字に縛られずに、同じ部首の漢字をまとめて教えてあげると尚良いです。
記憶というのは、他の事項との結びつきが強いほど強固になるからです。
ほかにも「さんずい」の漢字シリーズや、「にくづき」の漢字シリーズというようにグループ分けをするとよいでしょう。

2. 読み

「意味」を理解したら、次は「書き」よりもハードルが低い「読み」を優先して確認します。
「漢字は書けるけれど、読み方を間違って理解していた」ということも防ぐことができます。
読める漢字が増えると自ずと読める文章も増えます。そうすると、子ども自身が学習効果の実感を得られ、漢字学習のモチベーションが上がります。 

3. 書き

「意味」と「読み」をマスターしたら、ここではじめて「書き」に取り組みます。
このとき、10回ずつ練習をさせるといったノルマを課しがちですが、これは子どもの漢字嫌いを助長しかねません。
すでに書ける漢字であれば、機械的に練習する必要はありません。
練習する前にどの漢字を書けないかをチェックし、その書けない漢字だけを練習すれば良いのです。
小さな字で回数を多く書こうとする子どもが多いですが、部首の意味を意識させながら、たとえ練習回数が少なくても丁寧に大きく書く方が頭に残りやすいでしょう。

漢字は、少ない時間でも学習の頻度を増やす方が習得しやすい

書き取りの練習を終えて2~3日経ったら、その漢字を覚えているかどうか確認してみてください。
忘れているようであれば、再度意味を確認したうえで、丁寧に大きく書いて練習です。 

漢字は長時間を取ってまとめて勉強するよりも、少ない時間でも学習の頻度を増やす方が習得できます。確認をくり返すことで、定着させてください。
漢字を単純な暗記物ととらえず、熟語や部首の意味を理解し、できるだけ楽しみながら親子で取り組むのが習得のコツです。

この記事を書いた人

西村創

受験指導、塾の選び方と活用法の専門家

学生時代からさまざまな形態の塾で講師経験を積む。大学卒業後、大手進学塾、予備校講師を務め、国内外の教え子は2,000人を超える。その指導法には定評があり、テレビや新聞、教育系雑誌などのメディアから度々取材を受ける。出版著書の多くが話題を呼んで重版となり、全国各地の学校からの依頼に応じて講演講師も務めている。

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