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子どものゲーム依存を防ぐ!親子で考えたいゲームとの付き合い方

近年、スマホの普及に伴い、ゲームはより手軽に楽しめるようになりました。家で過ごす時間が長い今、ゲームに興じる子どもたちも多いのではないでしょうか?

ただ、気を付けたいのが「ゲーム依存」。日常生活に支障をきたしてしまうほど、のめり込んでしまう人が後を絶ちません。実は、大人より子どもの方が依存状態に陥りやすいともいわれているのです。

子どものゲーム依存を防ぐには、どうすれば良いのでしょう?

日常生活が困難になる「ゲーム依存」。精神障害を発症するケースも

ゲーム依存とは、過度にゲームにのめり込むことで自分をコントロールできなくなり、日常生活が困難になる状態を指します。

2019年5月、世界保健機関(WHO)は「gaming disorder(ゲーム障害)」を新たな依存症分野に追加。その診断項目を下記のように説明しています。

 

【ゲーム依存の診断項目】

・ゲームをする頻度や時間を自分でコントロールできない

・日常生活の中でゲームを何より優先している

・仕事、学業、健康などに支障が出ているのにやめられない

・ゲーム行動のためにひどく悩んでいる、または個人、家族、社会における学業上、または職業上の機能が十分に果たせない

 

本来、娯楽として楽しむはずのゲームにいつの間にか依存してしまうのは、なぜなのでしょうか。

人間の脳には理性を司る前頭前野と本能を司る大脳辺縁系があり、理性が本能より優勢な状態であれば、通常は行動を自制することができます。しかし、ゲームにのめり込んでいくことで前頭前野の機能が本能や感情に支配されてしまうと、欲求や行動を抑制するのが難しくなるのです。

つまり、ゲームがやめられないのは意志の弱さが理由ではなく、脳の異常な反応によるもの。特に、前頭前野の働きが未熟な子どもの場合、ゲーム依存に陥るリスクは大人より大きいといえます。

 

ちなみに、依存しやすいゲームには、下記のような特徴が見られます。

【依存しやすいゲームの特徴】

・ゲーム内コミュニティがある

⇒ほかのプレイヤーとチャットしながらプレイするなど、ゲーム内にさまざまなコミュニティがある


・コレクション要素がある

⇒課金によってカードやアイテムを購入することができる


・対戦モードがある

⇒ほかのプレイヤーと戦えば戦うほどスキルやレベルが上がる


・チームプレイができる

⇒チームを組むことによってプレイヤーそれぞれの役割分担が明確になり、貢献の意識やモチベーションが芽生える

 

学校を遅刻・欠席したり、食事を摂らなくなって栄養失調になったり、家にひきこもって家族に暴力をふるったりと、子どもがゲーム依存になってしまうとその生活や成長にさまざまな影響が及びます。さらに依存が進めば、うつ病・パニック障害・強迫性障害などの精神障害を発症するケースも報告されています。

ゲーム依存を予防するため、家庭内でルールを決めよう!

子どもをゲーム依存から守るには、第一に「日常生活に重きを置くこと」が重要といわれています。

ゲーム依存患者の多くは対人関係に問題を抱えていたり、自己評価が低かったりと、現実世界に生きづらさを感じています。ゲームの世界にやりがいや生きがいを求めた結果、実生活とのバランスを崩してしまうのです。

「友だちとの関係をしっかりと築くことができている」「スポーツに取り組んでいる」など、子どもが小さいころから日常を充実させることができれば、ゲーム依存の予防につながります。

 

その上で、ゲームをさせる場合は下記のポイントを参考に家庭内のルールを設定してみましょう。

・わからないまま買い与えない

ゲームは日々進化し、新しい商品やシステムが登場します。親がよくわかっていないまま子どもに買い与えるのではなく、メリット・デメリットをしっかりと理解するように心がけましょう。

 

・「時間・場所・お金」について決まりを設ける

「1日に何時間まで」「自分の部屋にゲーム機器を持って行かない」「課金は◯円まで」など、ゲームをするときのルールを細かく設定しましょう。家族で話し合い、子どもが納得した上で書面に残すのがおすすめです。

 

・ゲーム機器を子どもに管理させない

ゲーム機器やパスワードの管理を子どもに任せず、あくまで親の持ち物を貸し出す形にすれば、依存につながりにくくなります。また、ゲームをしないときは機器類を子どもの目に入らない場所にしまっておきましょう。

 

・ルールを守れなかったらペナルティ

ルールを破った場合は、その後一切禁止にしてしまうのではなく、子どもの反省と改善につながるペナルティを設けておきましょう。

 

なお、子どもにゲームとの付き合い方を教える際、最も大切なのは親が手本になることです。大人が夜遅くまでスマホやパソコンをいじっている環境では、子どもだけがルールを守るのは現実的ではありません。家族と過ごす時間をゲーム以外でも充実させられるように、親子で取り組むようにしましょう。

ゲームとの付き合い方について親子で考えてみては?

魅力的なキャラクターや複雑なストーリーが設定された最近のゲームには、子どもの問題解決能力や想像力を高める良い影響があるとの研究結果も報告されています。ゲームそのものを悪とみなして禁止してしまうと、子どもの反発を招いてしまうかもしれません。

日常生活にはさまざまな楽しみや喜びがあり、そのひとつとしてゲームがあると理解することができれば、子どもはバランスよく付き合っていくことができるはずです。ゲームとの付き合い方について親子で考えてみてはいかがでしょうか。

 

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