何かと忙しい師走、のんびりしていると年の瀬はあっという間に来てしまいます。年が明ける前に家の大掃除をしたほうがいいとわかりつつも、「帰省があるから、時間がない」「賃貸に住んでいるから、あまりやる気が起きない」など、ついつい言い訳をしていませんか?
実は年末の大掃除は、その年の汚れを落とせるのはもちろん、子どもを成長させる重要なきっかけにもなるのです。今回は、家族全員でする大掃除の効果や子どもに手伝ってもらうコツを見ていきましょう。
大掃除を手伝う子どもは成長する?
大掃除、ひとりでするのは大変ですし、なんとなく寂しいですよね。小さな子どもでも工夫すればちゃんと戦力になりますので、年末の大掃除には積極的に参加してもらいましょう。というのも、掃除は子どもが成長する良いきっかけになるからです。
まず大掃除を経験することで、子どもに生活力が身につきます。例えば、雑巾絞りや掃除機のかけ方などは、小さい頃から身につけておくべきスキルです。また、「ホコリが落ちるため掃除は上から下にすると二度手間にならない」「奥から手前にすると動線が良い」といった作業の効率を考えることも知っておきたい掃除の基本。さらに雑巾掛けや窓拭きは、意外と全身の運動にもなり、一石二鳥です。
その他、掃除をすることで、片付けの大変さに気がつくことができます。その結果、むやみに散らかすことが減ったり、片付いている状態に感謝できたりすることも期待できるでしょう。
そして、自分が家族の一員であることを子どもに意識付けすることができます。家族にはそれぞれ役割があって協力しなくてはいけないことを教えたり、自分は家族の中で役に立つ存在であるという自信を芽生えさせたりするために、大掃除は非常に意味のあるイベントといえるのです。自己肯定感アップにつながり、それが結果的に生きる力に寄与します。
大掃除を子どもに手伝ってもらうコツ
では、どのようにすれば大掃除をスムーズに手伝ってもらえるのでしょうか。いくつかコツをご紹介します。
1.お気に入りの道具を用意する
子どもたちが「これ使ってみたい!」と思う道具は、子どもを大掃除に参加させるハードルをグンと下げてくれます。
例えば、子ども用の小さなエプロンや三角巾は、子どもに役割意識を与えるのに役立ちます。また、窓拭きの雑巾にはあまり興味を示さなくても、窓拭きスプレーやスクイージーも一緒に用意すれば、子どもはおもしろがって窓拭きをしてくれるかもしれません。
子どもが使いやすいサイズの道具や安心して使える洗剤などを用意して、「これを使って掃除をすると、すごくキレイになるよ!」と掃除に誘ってみましょう。一緒に掃除道具を選んだり、子どもが好きなキャラクターのシールを道具に貼ったりするのもおすすめです。
2.掃除の成果がわかりやすい場所を任せる
子どもは、結果が見えやすいもののほうが、やる気がわきやすいものです。掃除前と掃除後の差がわかりやすい場所を、子どもに割り当てましょう。例えば、メラミンスポンジや歯ブラシでこすると、すぐに汚れが落ちる水周りなどはおすすめです。
さらに小さい子には「部屋を片付けてね」ではなく「床にあるおもちゃを、箱にしまおうね」といった的確な指示が必要です。そのうえで、BeforeとAfterの写真を撮って見せてあげましょう。「こんなにキレイになったなんて、すごいじゃない!」といわれると、子どもはきっと「もっと掃除したい!」と思うはずです。
もし、気力が30分や1時間ほど持続する年齢の子どもであれば、携帯やタブレットのカメラ機能の「タイムプラス」の利用が効果的です。掃除をする様子を動画に撮影してあげ、後で見返すと、人が忙しく動いている中、部屋がみるみるキレイになる様子がわかって、子どもはとても喜びます。
3.ゲーム性を持たせる
掃除に子どもたちが楽しめるゲーム要素を取り入れましょう。「掃除する場所をくじ引きで決める」「お仕事をポイント制にする」「時間以内に仕上げたらボーナスを出す」「進捗状況を表にしてシールを貼っていく」など、さまざまな工夫ができます。親子で競争するのも盛り上がります。
4.楽しい声かけや褒め言葉を多く口にする
「大掃除=楽しい」というイメージ作りをしましょう。「15時におやつをするから、それまで頑張ろうね」「これが終わったら、お買い物に行こうね」など、掃除が終われば楽しいことが待っているという目標は、子どものやる気を維持するのに有効です。
「キレイになって助かるよ!」といった声かけをマメにすることも大切です。
掃除の結果を家族で分かち合えば効果は倍増!
食事や洗濯に比べて、掃除は普段の生活の中で後回しにしがちです。けれど、その掃除に「あえて」取り組むことで大きなメリットが期待できます。探し物が出てきたり、無駄な出費がなくなったり、家の中の空気がキレイになったり、家事や勉強がしやすくなったり、良いことづくしです。
家族みんなで掃除に取り組むことは子どもの成長につながりますが、それを互いに共有し合うことで、その効果は倍増します。「洗面台がきれいになると、本当に気持ち良いね!」「窓がキレイだと、部屋が明るくなるね!」「○○ちゃんが、部屋を片付けてくれたから、掃除機がかけやすかった!」など、その効果を言葉にすることで、子どもの意識変化にも良い効果があるでしょう。
家族で一丸となって、大掃除プロジェクトに取り組んでみてくださいね。
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