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住まいの基本知識

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加湿器の選び方とは?4つの種類のメリット・デメリットを解説

空気の乾燥による影響は、肌のくすみや髪のパサつきだけではありません。湿度が低いと粘膜も乾いてしまって、空気中の細菌、ウィルス、バクテリアに対する自然な防御機能が妨げられてしまいます。適切な湿度を保つことは、感染症などを予防するためにも大切なことなのです。

そんな中、室内の乾燥対策に欠かせないものといえば、加湿器。ただ一口に加湿器と言っても、数千円のものから数万円のものまであり、「何が違うの?」と思う人も多いはず。

そこで今回は、加湿器の種類とそれぞれの特徴、そして選び方を解説します。

加湿器の種類は4つ!それぞれのメリット・デメリット

加湿器は、水を空気に放出する方法ごとに分けられており、「超音波式」「スチーム式(加熱式)」「気化式」「ハイブリッド式(加熱気化式)」の4つに分類されます。

それぞれのタイプの仕組みと特徴は以下の通りです。

 

・超音波式加湿器

「超音波式加湿器」は、水に超音波の振動を当てることで微細な粒子に分解し、その粒子を霧状にして空気中に噴霧するタイプです。

本体価格が安く、ヒーターレスで電気代も控えめ。コンパクトでおしゃれなデザインが多い点もメリットです。アロマなどと組み合わせられるタイプも人気があります。

デメリットとしては、水蒸気ではなく水の粒子として放出するので、タンクやトレー、フィルターに雑菌を繁殖させてしまう危険性が高いことです。きちんとした掃除をしないまま使用し続けていると、空中に雑菌が放出されて肺炎などの原因になってしまうことも。

 また、放出される水の粒子が大きいため、過加湿となってしまうと、壁紙や床やカーテンを傷めてしまうこともあります。

 

・スチーム式(加熱式)加湿器

「スチーム式(加熱式)加湿器」は、水をヒーターで加熱して蒸発させ、その湯気をファンで空中に送り出すタイプ。仕組みとしては、やかんでお湯を沸かすイメージです。ポット型と蒸発皿型があり、加湿力と掃除のしやすさではポット型が優れていますが、電気代の安さや静音性、火傷リスクの低さを重視したい人には蒸発皿型がおすすめです。

スチーム式は、水を沸騰させるため、菌が繁殖しにくく衛生的であることが最大のメリット。高温の蒸気を放出するため室温を上げる効果もあり、寒い時期には重宝するでしょう。さらに短時間で湿度を上げたり、広い空間にも対応できたりする点も優れています。

その反面、ヒーターの加熱に電力を使うので、電気代が高くなります。また、吹き出し口が熱くなり、蒸気に触れたり転倒させたりしてしまうと火傷のリスクもあるため、小さい子どもやペットがいる家庭は注意が必要。蒸発スピードが速い分、カルキが付着しやすく、お手入れをせずに放置していると加湿能力の低下につながることもあります。

 

・気化式加湿器

「気化式加湿器」は、水を含ませたフィルターに、ファンで風を当てて気化した水蒸気を放出する仕組み。濡れたタオルに強風の扇風機の風を当てるイメージです。

フィルターに風を通し気体として放出するので、水の粒子が小さく、雑菌の放出が抑えられます。ヒーターレスなので電気代がほとんどかからず、熱くならない点も安心です。部屋の空気が水分で満たされたら自動で加湿量を調節する機能もあります。

ただ、加湿能力を得るためには送風量が多くなりがちで、さらにモデルによっては、モーター音やファンの風切り音がうるさく感じることもあるかもしれません。雑菌対策のためにフィルターの定期的な掃除は必要ですし、加湿に時間がかかる点もデメリットといえるでしょう。

 

・ハイブリッド式(加熱気化式)加湿器

「ハイブリッド式(加熱気化式)加湿器」は、水を含ませたフィルターにヒーターとファンを使って温風を当て、水分を気化して放出します。濡れたタオルをドライヤーの温風で乾かすイメージで、前述の気化式の加湿スピードの遅さをカバーしたタイプです。

温めた風を当てることにより、急速な加湿が可能です。フィルターに風を通し気体として放出するので、水の粒子が小さく、雑菌の放出が抑えられるほか、水が熱くならないため火傷の心配がありません。

ヒーターを搭載する分、気化式より消費電力が大きく、本体価格も高くなります。また、加湿のパワーは緩やか。フィルターの定期的な掃除が必要な点は、気化式加湿器と同様です。

4つの種類からどう選ぶ?加湿器の選び方

4つの加湿器のうち、どの加湿器を選ぶかは、それぞれの特徴を踏まえて決めると良いでしょう。

 

【超音波式加湿器が向いている人】

・毎日の手入れが苦にならない。

・手頃な価格で、コンパクトなものが良い。

・デザイン性の高いモデルを選びたい。

・電気代を節約したい。

・子どもやペットがいるため、安全に使用したい。

 

【スチーム式(加熱式)加湿器が向いている人】

・清潔に加湿したい。

・加湿能力が高いものが欲しい。

・冬に室温を上げながら使いたい。

 

【気化式加湿器が向いている人】

・清潔に加湿したい。

・電気代を節約したい。

・子どもやペットがいるため、安全に使用したい。

・広い部屋をずっと加湿し続けたい。

・自己調湿機能を使って加湿し過ぎを防ぎたい。

 

【ハイブリッド式(加熱気化式)加湿器が向いている人】

・清潔に加湿したい。

・短時間で湿度を上げたい。

・子どもやペットがいるため、安全に使用したい。

・自己調湿機能を使って加湿し過ぎを防ぎたい。

 

また、加湿器購入時には、これ以外にもチェックすべき点がいくつかあります。

 

・部屋の広さ

広さによって加湿量は変わります。「ずっと加湿しているのに湿度が上がらない」「湿度が上がりすぎて、部屋にカビが発生してしまった」というのは、部屋と加湿器の能力が合っていない可能性が高いのです。

 加湿器の容量は1時間あたりの加湿量(mL/h)で表します。一般的な目安として、5~8畳ほどの部屋には約200~300mL/h、10畳以上の部屋には約400~550mL/h、12畳以上の部屋ならば約600~750mL/hあれば、十分な加湿ができます。

 

・設置場所

広さのあるリビングやダイニングでは、暖房器具により乾燥しやすいため、スチーム式や超音波式など、加湿力が高いモデルがおすすめです。

寝室などには、水が一晩中切れない程度のタンク容量があり、静音設計されたタイプを選ぶと良いでしょう。さらにデスク周りに加湿器を置きたい場合は、USBから給電できるタイプやペットボトルにセットできるタイプ、車内に置きたい場合は、シガーソケットで給電できるタイプや充電してワイヤレスで使えるタイプが便利です。

 

・タンク容量

タンク容量が大きい場合は、加湿できる時間も長くなり、給水頻度も少なくて済みますが、その反面、本体が大きくなります場合によってはタンクの水を翌日に持ち越してしまって、菌やカビが繁殖する原因となってしまう可能性も。

また、大容量モデルのタンクは、水が入るとかなり重くなりますので、本体を水道まで持ち運ぶのは大変です。上から直接注げるタイプならば、給水も楽に行えるでしょう。

 

・その他の付加機能

タイマー機能、静音性、湿度センサー、室温センサー、アロマ対応などのほか、パーツが分解できてお手入れがしやすいタイプなど、加湿器の付加機能にも注目しましょう。特に加湿口に誤って触ると自動停止する「チャイルドロック機能」は、小さなお子様やペットがいる家庭には必須項目です。

生活に合った加湿器を選んで冬を快適に!

湿度は低くなり過ぎるとウィルスが活発になる危険性が高くなり、反対に高くなり過ぎるとカビやダニ発生の危険性が高くなってしまいます。一般的には湿度40〜60%が快適ゾーンだといわれています。

冬を健康に過ごすためには、部屋の適度な加湿は欠かせません。自分の生活スタイルに合った加湿器を選んで、部屋の適切な湿度を保ち、健康で快適な冬を過ごしましょう。

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