【大阪市阿倍野区】阿倍野区はどんな街？住みやすさや子育て環境について

大阪市阿倍野区は上町台地の南の高台に位置し、古くから大阪南部の交通の要衝として栄えた街です。大阪市阿倍野区の中心地といえば、JR大阪環状線「天王寺」駅付近。通天閣などがある駅の北側が大阪市天王寺区、2023年11月まで日本一の高さを誇った「あべのハルカス」に代表される南側が大阪市阿倍野区となっています。

そんなあべのハルカスから地下鉄で一駅南へ移動した「昭和町」駅には、その名の通り、昭和時代の面影を感じさせてくれる、ゆったりした雰囲気が広がります。築100年前後という貴重な長屋が奇跡的に多数残っているため、近年はテレビをはじめとしたメディアがこぞって「下町レトロ散歩」特集の舞台に選ぶほど。

さらに大阪市阿倍野区には、名所・史跡が残存していたり、帝塚山や北畠といった関西でも指折りの高級住宅地や、桃々池公園のような甲子園球場の1.8倍の広さを誇るオアシス的な公園があったり、大阪で唯一の路面電車である阪堺電車が走る光景が見られたりします。

今回は、さまざまな切り口で人々を魅了する大阪市阿倍野区をご紹介しましょう。

大阪市阿倍野区の最大の特徴は、鉄道路線が充実していること。区内を通過するのはJR阪和線、JR大阪環状線、JR関西本線、近鉄南大阪線、大阪メトロ御堂筋線、大阪メトロ谷町線、阪堺電気軌道上町線の7線で、駅の数は16駅。中でも「天王寺」駅は、JR環状線・関西本線・阪和線の在来線3線と大阪メトロ御堂筋線・谷町線の地下鉄2線、計5線が乗り入れていて、他の鉄道路線への乗り換えに重宝する主要駅となっています。

また、大阪市阿倍野区では、鉄道以外にも大阪市営バスおよび近鉄バスの2線が利用できます。さらに阪神高速14号松原線が区内を横断しており、隣接する区には天王寺インターチェンジがあるため、高速道路の利用もスムーズ。鉄道、バス、自家用車、どの移動手段を使っても、大阪市阿倍野区は交通至便なエリアといえるでしょう。

便利な地域性は、買い物に関しても同様です。「天王寺」駅周辺にはあべのハルカス、あべのキューズモール、天王寺ミオという3つの大型施設があります。

あべのハルカスには地下2階から14階に近鉄本店が入っていて、日用品から贈答品まで揃う便利さ。小学生以上であれば、子どもだけでウィング館3階屋上にある「スウェーデントリムパーク」で遊ばせて、その間に大人がゆっくり買い物をすることも可能です。買い物のほか、レストラン階で食事を楽しんだり、16階の美術館や58〜60階の展望台「ハルカス300」で過ごしたり、16階の無料の屋外庭園エリアで子どもと一緒にお散歩したりできるあべのハルカスは、誰もが充実した一日を送れる大阪市阿倍野区のランドマークなのです。

一方あべのキューズモールは、イトーヨーカドーを含め約220店舗が入っています。キッズトイレ、授乳＆オムツ替えスペース、遊具があるあそび場などが完備されているため、小さな子連れのお出かけでも安心。

天王寺MIOは1995年開業と、あべのハルカスやキューズモールに比べると老舗ですが、2023年には約50店舗がリニューアルするなど、日々進化し続けているショッピングモールです。もちろん授乳スペースやキッズルーム、ベビーカーの貸し出しも完備。これらどの施設も「天王寺」駅と直結しているため、雨の日のベビーカー移動でも、濡れずに行けるのはとても助かります。

大型施設がこれだけ揃えば買い物に困ることは、まずありません。スーパーやドラッグストア、100円ショップなども数多くあるため、大阪市阿倍野区はファミリー世帯と一人暮らし世帯、どちらにとってもこのうえなく暮らしやすい場所であることは間違いないでしょう。

大阪市阿倍野区は、教育環境や医療体制などを見ても、安心して子育てしやすい街といえます。

教育施設の周囲や通学路において、パチンコ店や風俗店の進出を規制する地区を「文教地区」といいますが、大阪市内では、阿倍野区を含む上町台地が文教地区に指定されています。その影響もあってか、住民からは「阿倍野区には、良い学校や良い塾が多く、教育環境がとても充実している」という声が多数。例えば、大阪市内屈指の進学校であり、スーパーサイエンスハイスクールにも指定されている府立天王寺高等学校も大阪市阿倍野区内にあります。良い教育環境を求めて、子どもの入学直前に大阪市阿倍野区に引っ越す家族もいるほど、ファミリー層に人気地区なのです。

また区内に、病院は大阪鉄道病院や大阪公立大学医学部附属病院など7か所、一般診療所は174か所あります。人口10万人あたりの施設数は、全国平均と比べると2倍以上という手厚さ。20時以降に診療可能な病院もあるため、両親が共働きでも、いざというときに助かります。

さらに大阪市阿倍野区は、駅近くや住宅街の中に、小さい子どもが喜ぶ公園が数多くあります。どんぐり広場や大型遊具が楽しい「金塚ふれあい西公園」、JR阪和線の高架下にある「長池公園」、園内に古墳がある「聖天山公園」など、お出かけが楽しくなるような公園をはじめ、JR「天王寺」駅の裏側にあり、芝生広場、動物園、美術館などの施設を内包する広大な天王寺公園は地域で圧倒的な存在感を放っています。都会にいながら豊かな緑に触れられる大阪市阿倍野区の環境は、多くのファミリーを惹きつけてやまないのです。

大阪市阿倍野区周辺は、近代的な高層ビルと下町がすぐ隣り合う不思議な街です。商業エリアと住居エリア、寺院や公園などが密接し、さまざまな建物が混在していて、梅田や難波とは少し違った街並みがあることは、大阪市阿倍野区の個性のひとつといえるでしょう。

充実した交通網、高い教育水準、手厚い医療体制、豊かな緑など、子育てをする際にそばにあってほしいものがすべて揃っている大阪市阿倍野区。そんな魅力にあふれた大阪市阿倍野区は、ファミリー層に特におすすめできるエリアです。