新型コロナウイルスの影響により、厚生労働省が提唱する「新しい生活様式」が重視され始めています。
日常生活における感染症対策が注意喚起される中、今の時期、特に注目したいのが「こまめに換気」。定期的に空気を入れ替えるように推進されていますが、エアコンで室内を冷やしつつ、しっかりと換気を行うにはどうすれば良いのでしょうか。
「まめに手洗い」「こまめに換気」。推奨される「新しい生活様式」とは?
日々のマスク着用、外出自粛、ソーシャルディスタンス。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、私たちの日常生活は大きく変化しました。
自分自身はもちろん、大切な家族を感染から守るには、こうした取り組みを一過性のもので終わらせず、「新しい生活様式」として長期的に続けていく必要があるといわれています。
【新しい生活様式とは】
1. 一人ひとりの基本的感染対策
・身体的距離の確保、マスクの着用、手洗い
・人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける
・会話をする際は、可能な限り真正面を避ける
・外出時や屋内でも会話をする時、人との間隔が十分とれない場合は、症状がなくてもマスクを着用する。ただし、夏場は熱中症に十分注意する。
・家に帰ったらまず手や顔を洗う。
・手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)
2. 日常生活を営む上での基本的生活様式
・まめに手洗い、手指消毒
・咳エチケットの徹底
・こまめに換気(エアコン併用で室温を28℃以下に)
・「3密」の回避(密集、密接、密閉)
3. 日常生活の各場面別の生活様式
・買い物(通販を利用したり、1人または少人数で訪れる)
・娯楽、スポーツ等(空いている時間や場所を選んだり、人との距離を充分に取る)
・公共交通機関の利用(会話を控えめにしたり、徒歩や自転車移動も併用する)
・食事(持ち帰りやデリバリーを利用したり、飲食店では横並びで座る)
・イベント等への参加(接触確認アプリの活用を)
4. 働き方の新しいスタイル
・テレワークやローテーション勤務
・時差通勤でゆったりと
・会議はオンライン
ここで注目したいのが「(2)日常生活を営む上での基本的生活様式」について。「こまめに換気」が推奨されているものの、夏場は熱中症も心配であるため、エアコンが欠かせません。
エアコンは室内の空気を循環させながら冷やす仕組みとなっており、換気の機能が無いのが一般的です。そのため、仮にエアコンが稼働している部屋で咳をすると、飛沫はエアコンに吸い込まれて部屋の中に広がります。
もし、咳をした人が新型コロナウイルスなどの感染症に感染していれば、ウイルスが2〜3時間にわたって室内を舞い続ける状況もあり得るのです(部屋の広さ・環境による)。
実際、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が中国・広州のレストランで起きた集団感染に関して「エアコンの気流に飛沫が乗ったことで感染が広がった」との見方を示した例もあります。
このように、新型コロナウイルス感染の可能性は屋外だけにとどまりません。室内での感染リスクを抑えるために、こまめな換気が必要とされているのです。
エアコンの効率を下げず上手に換気するための3つのコツ
とはいえ、定期的に換気をすれば、せっかくエアコンで冷やした室温が上がったり、電気代が余計にかかったりすることが心配されます。
そこで、エアコンの効率を下げず、しっかりと空気を入れ替えるコツをご紹介しましょう。
1. 換気は1時間に一度、エアコンを付けたまま
換気は1時間に一度、5分程度が目安です。エアコンは運転開始に最も電力を消費するため、付けたまま換気を行うことで余分な電気代を抑えることができます。
2. 風の入り口と出口を作る
換気の際は窓を1か所だけではなく、複数開けることで効果的に空気を流すことができます。その際、隣接する窓ではなく、部屋の対角線上にある窓を開けることで空気の通り道ができ、より効果的です。
3. 換気扇や扇風機を回す
部屋に窓がない、またはひとつしかないのであれば、換気扇や扇風機を活用しましょう。扇風機を使う場合は、窓の外に向けて部屋の空気を排出するのがポイントです。
なお、2003年以降に建てられている住宅なら「24時間換気設備」によって、窓を開けなくても常時換気されています。ただし、スイッチを入れ忘れていたり、換気口を塞いでしまったりしているケースも多いため、きちんと作動しているか確認しましょう。
熱中症も危険!室内を適温に保ち、感染症対策と両立を!
新型コロナウイルスを警戒するあまり、この夏はエアコンを付けずに窓を開けて過ごす人が増えるのではないかといわれています。しかし、熱中症をはじめとした暑さによる体調不良を予防するためには室内を適温に保つことも大切です。エアコンの効率を下げない換気方法を取り入れ、快適に暑い時期を安心して乗り切りましょう。
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