「子どもにいろいろなことを経験させてあげたい」「子どもの能力を伸ばしてあげたい」。そう思うのは親心というものです。しかし、その気持ちが強すぎて、習い事が多すぎてはいませんか?習い事が多すぎて、子どもの負担になってしまっては本末転倒です。
今回は、小学生の習い事の理想的な個数と習い事の上手な選び方をご紹介します。
習い事を掛け持ちするメリットとデメリット
アクトインディ株式会社が企画運営する、国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」が実施した「習い事アンケート」によると、小学生の60%以上が複数の習い事を掛け持ちしていることがわかりました。
※参照:https://iko-yo.net/press/releases/491
まず、小学生が習い事を掛け持ちすることのメリットを見ていきましょう。
・世界が広がる
学校ではできないことを経験すれば、世界が広がり、得意なことや将来の夢を見つけるきっかけになるかもしれません。
また、習い事を掛け持ちすることで、家と学校以外にも自分の居場所を作ることができます。学校で嫌なことがあったとしても、他に自分の居場所があれば、気持ちが和らぐこともあるでしょう。
・コミュニケーション力が高まる
子どもが日常生活で触れ合う人は、親や学校の先生、同級生がほとんどです。習い事をすると、習い事の先生や年齢やバックグラウンドが違う子など、さまざまな人とのコミュニケーションを取ることになります。習い事を掛け持ちすれば、その分、たくさんの人と出会い、学びの機会に恵まれるでしょう。
コミュニケーション力は、これから社会に羽ばたく子どもたちに必要なスキルです。
・子どもの能力を飛躍的に伸ばす
幼児期から12歳ころまでは「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、最も運動神経が発達する時期です。この時期にスポーツに限らず、さまざまな動きをすることで、運動能力が発達するといわれています。また、脳科学の観点から、語学の能力は8~10歳、コミュニケーション能力は10歳~思春期にかけて伸びやすいそうです。
能力が伸びやすい小学生の時期に複数の習い事を通じて経験を積ませることは、大きなメリットといえるでしょう。
とはいえ、メリットだけではなく、習い事をしすぎるとデメリットもあります。
・睡眠時間など他の時間が圧迫される
掛け持ちをして習い事中心の生活になると、家族で過ごす時間や友だちと遊ぶ時間、睡眠時間などが削られてしまうことも。特に睡眠不足は成長の遅れや集中力の低下などを招くといわれており、子どもに深刻なダメージを与えかねません。
・親にかかる負担が大きくなる
当然ですが、習い事の数が多ければ多いほど、家計への負担は重くなります。また、子どもが小さい場合や習い事の場所が遠い場合には親の送迎が必要です。負担が大きくなると、親も心の余裕が持ちにくくなるもの。そうなると、子どもにとってもストレスになってしまうかもしれません。
習い事は何個までが理想?選び方と削り方のコツ
では、理想的な習い事の数は何個なのでしょうか。成長期の子どもは、しっかりと休息をとることも大切です。平日に3個以上習い事をすると、自由にできる日よりも習い事の日の方が多くなってしまいます。そう考えると、週に2個ぐらいが理想といえそうです。
ここからは、習い事を選んだり、削ったりするときのコツをご紹介しましょう。
【習い事を選ぶコツ】
・子どもの興味・関心から考える
習い事を選ぶときに最も意識したいのは、子どもの興味・関心に沿っているかどうかです。興味があれば、上達しやすく、楽しく続けられるでしょう。
習い事を選ぶときには、子どもの意見を聞きつつ決めるようにしてください。もし習わせたいものがある場合は、まず子どもに興味を持ってもらうようにしてから、体験レッスンなどで様子を見るなどして決めるのがおすすめです。
・運動系と文科系の組み合わせで考える
習い事を掛け持ちする際は、「運動系と文科系を1個ずつ」というように考えてみるのも良いでしょう。昨今、子どもが外で遊ぶ時間が減っているため、水泳や体操といった身体を動かす習い事を取り入れると体力の向上につながりそうです。
【習い事を削るコツ】
・子どもの態度から考える
「子どもが習い事に行きたがらない」「家で練習をしない」。そういった場合は、習い事を見直すタイミングかもしれません。子どもからはやめたいと言い出しにくいことも多いので、楽しめているかどうか、続けたいかどうかを聞いてあげましょう。
・スケジュール面から考える
「1日に2個習い事をしている」「平日はほぼ毎日習い事をしている」というような場合、習い事をこなすことで手一杯になりがちです。余裕を持って習い事や他のことにも取り組めるよう、習い事の数をコントロールしてあげましょう。
子どもに合った数の習い事で成長を促す
習い事は子どもたちに良い影響をもたらしてくれます。ただ、習い事をしすぎて睡眠時間が削られてしまったり、疲れてしまったりしては、元も子もありません。
子どもの興味・関心や体力などに合わせた適切な数の習い事で、成長を促してあげてください。
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