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【2023年版】マンション価格の状況を解説!今後、下がる可能性は?推移を予測!

「そろそろ家を買いたい」と思ったとき、新築マンションは魅力的な選択肢のひとつ。ただ、やはりマンションは高額であるため、「もう少し下がらないかな……」と二の足を踏むことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、2023年版のマンション価格の状況を解説!今後の推移についても予測してみました。

新築マンション価格は首都圏・近畿圏ともに上昇傾向に

・マンション価格は長期で上昇トレンド

国土交通省が毎月公表している「不動産価格指数」を見ると、マンション価格は2013年頃から右肩上がりで上昇しています。

「不動産価格指数」とは、2010年の平均価格を100として年間30万件ほどの不動産取引の情報をもとに出されている指数。2023年1月の時点でのマンションの不動産価格指数は189.4となっており、2010年と比較すると、1.9倍ほど高くなっていることがわかります。

※出典:国土交通省「不動産価格指数(住宅)(令和5年1月分・季節調整値)>」

 

日本はデフレが長期間続いていますが、マンション価格についてはインフレ傾向にあることが見て取れます。

 

・新築マンション価格の直近の状況は?

長期では上昇トレンドにあるマンション価格ですが、直近数年ではどのような状況なのでしょうか。首都圏と近畿圏それぞれの新築マンション価格の推移について、「不動産経済研究所」による2023年4月時点のデータから見てみましょう。

※出典:株式会社不動産経済研究所「新築マンション価格の推移(首都圏・近畿圏) 2020年4月~2023年4月」

 

【首都圏】

2020年4月から2023年4月までの首都圏の新築マンション価格の推移を見てみると、2023年3月に1臆4,000万円台と急騰している以外は、5,000万円台から7,000万円台で推移しています。2023年3月の価格は一時的なものである可能性が高いため、その数値を除くと最大で2,400万円弱の差があります。

月によって大きな変動がありますが、直近数年というスパンでみると、若干ながら上昇傾向にあります。

 

【近畿圏】

一方、同じ期間に近畿圏のマンション価格は3,000万円台から5,000万円台の間で推移しており、首都圏と同じく月によって2,000万円近くの差があるなど、こちらも大きな価格変動がありますマンション価格自体は、首都圏と比べると約2,000万円低い価格帯のため、比較的購入しやすいといえるでしょう。

なお、首都圏と同じく、価格帯は上昇傾向にあり、マンション価格が下に振れたときの金額が徐々に上がっているのが見て取れます。

これからのマンション価格の推移はどうなる?

これまでのマンション価格の推移を見る限り、当面の間、下落トレンドに入る可能性は低そうです。特に都市部においては、さまざまな要因から新築マンション価格は下がりにくい状況にあるといえるでしょう。

では、なぜそのように考えられるのでしょうか。マンション価格上昇の要因は、主に6つ考えられます。

 

1.低い住宅ローン金利

日銀による2013年の金融の「異次元緩和」や、2016年の「マイナス金利政策」の導入により、現在の日本では金利が低く抑えられています。それに伴って住宅ローンの金利も低水準で推移しており、マンション価格の上昇の要因となっています。

マンションを購入する際には、住宅ローンを利用する人が多いのは周知の通りでしょう。住宅ローンの金利が低く抑えられていると利息の支払い額が少なくて済み、毎月の返済額が減るため、住宅ローンを組んでマンションを購入したいという人が増えます。結果として、マンション価格の上昇につながるのです。

2023年4月に日銀の総裁が10年ぶりに交代しましたが、当面、金融緩和は維持されるとの見通しのため、今後もマンション価格上昇の要因であり続けそうです。

 

2.建築材料の価格の上昇

建築材料(建材)価格の高騰も、マンョン価格の上昇に影響を与えています。建材価格は「コンテナ不足による海上輸送費の上昇」「鉄鉱石や木材と言った資源価格の上昇」などによって急騰しています。

コンテナ不足は、新型コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされました。資源価格の上昇は、コロナ禍が落ち着いたことによる経済の再開、ロシアによるウクライナ侵攻、2022年から始まったアメリカの金利上昇を発端とする円安などが重なった結果です。日本は多くの資源を海外からの輸入に頼っているため、こうした余波をダイレクトに受けやすいのです。

上記いずれもいつ落ち着くか読めないため、引き続きマンション価格上昇に影響を与えそうです。

 

3.円安による海外からの不動産投資の増加

2022年3月にアメリカのFRBがインフレ抑止のため利上げを開始して以来、急激に円安が進みました。現在も円安傾向が続いています。

こうした急激な円安は、海外投資家にとって日本の不動産が割安になるということ。マンションへの投資も増加し、マンション価格への上昇圧力となる可能性が高いです。

 

4.新築マンションの着工件数の減少

分譲用の新築マンションの着工件数は、2008年のリーマンショックにより一時急激に下がり、10万戸を割り込みました。その後、10万戸台を回復しましたが、リーマンショック以前の15万戸~20万戸台という水準には戻っていません。

リーマンショックが落ち着いた後もマンションの供給がそれほど増えていないのは、リーマンショック後の売り上げ不振を受けてマンション業界が量よりも質(価格)を重視するようになったためといわれています。

日本の人口が減少時代に入っていることもあり、今後この方向性が大きく変わることは考えにくいでしょう。

 

5.共働き世帯の増加

共働き世帯は、片働き世帯よりも世帯年収が多くなるため、多少高額なマンションにも手が出しやすくなります。ちなみに、所得税は累進課税のため、世帯年収が同じであったとしても、片働き世帯に比べて共働き世帯の手取り額は増えます。

収入面で余裕がある共働き世帯は年々増加しているため、マンション需要を下支えしています。

 

6.都市部への人口集中

総務省が発表した資料によると、東京、大阪、名古屋の三大都市圏では年々人口が増え、2020年時点で人口の50%以上が三大都市圏に集中しています。今後についても、三大都市圏の人口シェアは東京圏をメインに上昇し続けると予測されています。

マンションの供給が伸びない中、都市部ではマンションへの需要が手堅くありそうなため、マンション価格は下がりにくい状況といえるでしょう。

「住みたい!」と感じる良い物件に出会えたら「今」が買い時!

マンション価格の上昇に影響を与える要因はこのようにたくさんあり、今後もマンション価格が下がる可能性はやはり低そうです。世界の情勢によっては、さらにマンション価格が上がっていくこともありえるでしょう。また、日銀の政策が変わり、住宅ローン金利が高くなる可能性も否定できません。

良い物件は多くの人にとって魅力的なもの。「住みたい!」と感じる物件に出会えたら、今が買い時かもしれません。

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