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教育環境

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子どもを通わせるならマンモス校と小規模校、どっちがいい?メリットとデメリットを比較してみた

子どもの小学校入学を機に、より良い環境を求めて引っ越しを考えるファミリーは少なくありません。そのような場合、当然のことながら、その学区内にある公立小学校の様子は気になるもの。学校の様子を知るためには、学校設備、私立中学受験率、学童保育、PTA活動などのほか、学校の規模も意外と重要なチェックポイントとなります。

今回は、マンモス校と小規模校、それぞれのメリットとデメリットについて比較してみましょう。

マンモス校とは?通わせるメリット・デメリット

文部科学大臣が定める学校教育法では「小学校の学級数は、12学級以上18学級以下を標準とする」と定義されています。31学級以上、全校生徒が900人以上となると「過大規模校」に属するとされており、一般的にひと学年300人以上、もしくは6学級を超えると「マンモス校」と呼ばれることが多いようです。

生徒数が多いマンモス校の主なメリット・デメリットは以下の通りです。

 

【マンモス校のメリット】

 

・さまざまな友だちに出会える

多様な価値観に触れることができ、その中で気の合う友だちに出会える可能性が高くなります。逆に気の合わない友だちとは距離を保ちやすく、逃げ場があるともいえるでしょう。

人間関係について学ぶ機会が多かったり、競争の中で子どもたちが成長できたりするのは、マンモス校の最大のメリットです。

 

・学校全体に活気がある

学校全体に活気があり、学校行事に迫力が出ます。例えば、「音楽会で楽器の種類を増やせる」「体育祭では団体演技がダイナミックになる」など、できる内容の幅が広くなるのが魅力です。

さらに人数や予算の関係でクラブ活動や委員会の数が多く、必然的に生徒の経験値も上がります。

 

PTAなどの負担が少ない傾向にある

児童数の多いマンモス校では、役員を任される回数が少ない傾向にあり、役員を経験しないで済む確率も小規模校よりは増えます。結果として、親の負担が少なくて済むことが多く、助かる家庭もあるでしょう。

 

【マンモス校のデメリット】

 

・大勢の中に埋もれてしまう

子どもの人数が多いため、消極的な子どもの意見が見過ごされがちになる傾向は否めません。先生の目が全員まで行き届きにくく、きめ細やかなフォローは、時として難しいのが実情です。

さらに、学芸会の配役や音楽会の楽器分担などで希望が通りにくかったり、図書館の人気図書がなかなか回ってこなかったりということはあるでしょう。

 

・統制が取りにくくなる

人数が多いと学校内の意見をまとめるのが難しく、クラスが荒れてしまうことがあるかもしれません。統制を取るため、マンモス校ではさまざまなルールを予め設定せざるを得ないという意見もあります。

 

・行事の時間が長くなりがち

例えば卒業式など、一人ひとりの名前を呼ぶような行事はどうしても長くなります。

また、運動会などの場所取り争いは熾烈そのもの。朝早くから場所取りのために並ぶ必要があるのはもちろん、せっかく場所を確保したのに我が子を見つけられないというのも「マンモス校あるある」です。

小規模校とは?通わせるメリット・デメリット

学校内の学級数が611という学校は小規模校に属し、それ未満は過小規模校となります。

小規模校の生徒数が少ないことによる主なメリット・デメリットは以下の通りです。

 

【小規模校のメリット】

 

・アットホームな雰囲気がある

学校内全員の顔を覚えやすく、結束力が生まれます。学年を超えた活動にも取り組むのが容易で、まとまりのある集団を作ることができるでしょう。

 「いじめが生まれた場合は、クラス替えによるリセットが難しい」という声もありますが、そもそもいじめが生まれにくい環境ともいえます。

 

・一人ひとりに目が行き届く

先生からの丁寧な指導が得られやすく、気軽に質問しやすい雰囲気があります。先生と生徒の心理的距離が近いため、「こんなことがしたい!」という子どもからの提案が通りやすいでしょう。

 

・個々が活躍する場が多くなる

マンモス校よりも小規模校のほうが、日常生活や行事の中で一人ひとりが活躍できるチャンスが多くなります。

また、小規模校では先生や生徒の意見がすり合わせしやすく、生徒の希望が学校運営に反映されやすいでしょう。生徒が学校生活に能動的に関わることで、自主性と創造性が育つことが期待できます。

 

【小規模校のデメリット】

 

・競争心が生まれにくい

クラスメートとの力関係が固定化されやすく、競争心が生まれにくいといわれています。その状態で中学校や高校で大人数にもまれると、自己主張ができなかったり、良好な人間関係を築けなかったりすることが危惧されます。

 

・活動範囲が狭くなる

生徒数が少ないと、学校全体で取り組む行事の規模が小さくなります。クラブ活動や委員会の数や、図書室の蔵書などの備品の量も少なくなります。特別支援学級やカウンセリング室などが持てない場合もあるでしょう。

 

・先生や保護者の負担が大きくなる

先生や生徒の人数が少ないため、学校で感染症が流行すると学校運営に支障が出る可能性もあります。

また、小規模校はマンモス校よりも保護者同士の結束が固く、PTA活動や地域活動、ボランティア活動から逃れられないことが多いでしょう。

マンモス校も小規模校も一長一短。子どものタイプに合わせて選ぼう!

学校の生徒数が違うと雰囲気が変わり、それぞれ異なる特徴が生まれます。「大人数で遊ぶのが好き」「少ない友人とじっくり遊ぶのが好き」など、子どもの性格や好みは十人十色ですので、子どものタイプに合わせて選ぶことが大切です。

ただ、恥ずかしがり屋だから意見が言いやすい小規模校一択というわけではありません。恥ずかしがり屋だからこそ、いろんなタイプの子がいて、自分と同じようなタイプの友だちに出会える可能性のあるマンモス校にするという考え方もあるのです。

「子どもの教育において何を重視するか」というのは、家族それぞれ考え方が違うもの。それゆえ学校選びは、家庭の教育について改めて考える良いきっかけになるでしょう。子どもには何を大切にしながら成長してほしいのか、親子で話し合う良い機会としてみてください。

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