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住まいの基本知識

物件の選び方や、住宅ローンの組み方などの住宅購入に関する
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住宅ローンの固定金利と変動金利はどう違う?選び方のポイント

考える夫婦

マンションを購入する際、多くの人が住宅ローンを利用しますが、住宅ローンの金利は大きく分けて2種類あります。「固定金利」と「変動金利」です。

 

どちらを選ぶべきか迷ってしまう人もいることでしょう。そこで今回は、住宅ローンの固定金利と変動金利について、それぞれの特徴などを解説します。

日本銀行

住宅ローンの固定金利・変動金利が決まる仕組み

「固定金利」とは、固定金利特約を付けている期間、もしくは全期間中の金利が変わらないものを指します。短期固定金利や長期固定金利といった種類があります。

対して「変動金利」は、一定期間ごとに、そのときの経済状況により金利が変動するものです。

 

「変動金利は上がりにくい」との見方もありますが、将来的に金利が大きく上がる可能性は否定できません。また、固定金利でも「3年固定金利は下がったのに、10年固定金利は上がった」というケースもあります。

 

同じ住宅ローンの金利であるはずなのに、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?それは、金利が決定する仕組みを知れば理解できます。

 

変動金利や短期固定金利は「短期プライムレート」(金融機関が優良企業向けに対して、1年未満の短期で貸し出すときに適用する最優遇貸出金利)の影響を受けています。そして、この「短期プライムレート」は「政策金利」に左右されます。ちなみに「政策金利」とは、日本銀行(日銀)が行う金融政策のひとつ。金融機関が日銀から安い金利でお金を借りることができれば、私たちにも低い金利で貸し出してくれるようになるのです。

 

一方、10年固定金利など長期固定金利の場合は、国債(10年物)利回りとある程度連動しています。金融機関によっては、短期固定金利と同様に、日銀から借りた際の金利を踏まえて貸し出す金利を決めているところもありますが、「10年間、金利を変更できない」こと自体が金融機関にとってリスクが大きいため、「短期固定金利は下がったのに長期固定金利は上がった」ということもあるのです。

若い夫婦

借入当初の金利が低い「短期固定金利」「変動金利」の将来的な落とし穴に注意!

最近では、短期固定金利が低く抑えられています。そのため、以前から人気の変動金利か短期固定金利のいずれかを利用する人が少なくありません。

 

しかし、先にも述べたとおり、3年・5年などの短期固定金利や変動金利は、経済状況により将来的には当初の金利より高くなることもありえます。

 

もうひとつ注意すべきは「優遇金利」。優遇金利とは、固定期間終了後、金利が変更されるときに、その時点での基準金利より割引される金利のことです。各金融機関のHPを見ると、優遇金利と基準金利が掲載されていますので、確認してみてください。

 

例えば、当初3年固定金利0.5%で借入をしたとします。3年が経って金利を変更する際、基準金利が2.5%、優遇金利が1.2%の場合は、適用金利は1.3%に。3年で0.8%も金利が上がることになるのです。

 

また、この現象は、基準金利が変わらなくても起こり得ます。というのも、住宅ローンを組むときに「キャンペーン金利」などと銘打った特別割引が適用されていることがあるからです。次に金利を変更するとき、基準金利が変わっていなくても「キャンペーン金利」の適用が無くなれば金利は実質的に上がります。金融機関が借入当初の金利を大幅に割り引くのは、低い金利で新規の顧客を獲得したいという狙いから。スーパーの特売目玉商品のようなものと考えても良いかもしれません。

 

したがって、当初の金利だけでなく、固定期間終了後の優遇金利や、各金融機関の基準金利などを比較して検討する必要があります。金融機関によっては、借入当初の金利とその後の金利の割引幅も違うので、よく調べてみましょう。

住宅ローンは、ライフプランに合わせた金利を選択しよう!

住宅ローン借入時に金利が低いのは「短期固定金利」という金融機関が大多数で、実際、金融機関で勧められるのは「短期固定金利」が多いように感じます。金利変更時に金利上昇リスクはありますが、反面、経済状況によっては、将来的に金利が上がらない可能性もゼロではありません。

 

金銭的に余裕があり、もしも金利が上がったとしても繰上げ返済ができるようなら、当初金利が低く抑えられている短期固定金利や変動金利を選ぶのもひとつの手です。また、固定期間終了後に、教育資金などの大きな支出がない家庭では、支払いが多少増えても問題ないかもしれません。

 

しかし、固定期間が終わって金利が上昇するかもしれないタイミングで、子どもの進学などでお金がかかる時期を迎える場合は、リスクを避けて長期間固定金利を選択する方法もあるでしょう。

 

固定金利か変動金利か、ライフプランを考えたうえで選ぶようにしてください。

この記事を書いた人

佐々木茂樹

ファイナンシャルプランナー

1968年、北海道旭川市生まれ。1986年に旭川北高校を卒業、旭川市内の老舗ホテルに勤務。1988年より道内の郵便局に転職、郵便・貯金・保険業務を経験。在局した17年間のうち10年間保険業務に携わり、その間にAFP、2級FP技能士資格を取得。2006年より、三井住友海上きらめき生命でファイナンシャルコンサルタントとして勤務。2011年、同社を退職し、ファイナンシャルサービス株式会社を設立。

 

HP: http://financial-service.jp/

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