【大阪市住之江区】下町情緒あふれる！買い物に便利な商店街3選

大阪市住之江区は、大阪市内24区内で最も広い面積を誇る区です。大阪湾に面していることから海辺のイメージが強いですが、商店街の横を路面電車が通り、昭和時代にタイムスリップしたようなレトロな風景に出会うこともできます。

今回は、そんな大阪市住之江区の下町情緒あふれる商店街をご紹介します。

大阪市住之江区は大阪市南西部に位置し、西側は大阪湾に面しています。南港にある大型複合施設「アジア太平洋トレードセンター（ATC）」は、ショッピングやグルメ、さまざまなイベントを楽しめる大阪市住之江区のシンボル的な存在です。

また、同じく大阪ベイエリアにある「さきしまコスモタワー」の愛称で親しまれる大阪府咲洲庁舎は、高さ256mという国内４番目の高さを誇る超高層ビル。日本の夜景100選にも選ばれた極上の夜景を眺望できるスポットとして人気を集めています。

そのような都会的な顔を持つ一方で、大阪市住之江区東部の粉浜地区には、今も昔ながらの下町情緒が色濃く残っています。

 地元民は親しみを込めて「ちんちん電車」「ちん電」と呼ぶのが、大阪府内に残る唯一の路面電車である阪堺電車（阪堺電軌阪堺線）。この路面電車がゆったり走る風景によく馴染んでいるのが、昔ながらの商店街なのです。

ここからは、大阪市住之江区にある買い物に便利な商店街を見ていきましょう。

1．粉浜商店街

粉浜商店街は住吉大社の門前商店街で、100年以上の歴史を持っています。2〜３人で横に並ぶとすれ違いにくくなるくらいの道幅ではありますが、1番街から5番街、さらに駅前通りまで、粉浜駅から住吉大社駅に至るひと駅分の距離に約120店舗が軒を連ねています。

ファッション、雑貨・日用品、サービス、生鮮食品、食品、飲食店など、日常に必要なものが何でも揃う豊富な品揃え。さらに蒲鉾店、とうふ店、下駄屋といった、今となっては少し珍しいお店も元気に営業中です。

普段は近隣住民向けの商店街ですが、大阪随一のパワースポットといわれる住吉大社が近いため、初詣シーズン、初辰（はったつ）参りの日などは、多くの参拝帰りの人々であふれます。ちなみに「初辰」とは、毎月最初の辰の日のことで、この日に参拝すれば、より一層力を与えて守り助けてくれると信仰されてきました。この初辰参りに合わせた「はったつ市」は、粉浜商店街の名物のひとつです。

そのほか、SNSで周辺の地元情報を発信したり、路面電車の沿線の飲食店や商店と提携して「大阪ちん電バル」を開催したり、さまざまなアプローチで地元の活性化に一役買っている粉浜商店街。住吉大社、通称「すみよっさん」に見守られながら、地元民の生活を守り続けています。

・所在地：大阪市住之江区粉浜3-10-4

・アクセス：南海本線「粉浜駅」「住吉大社駅」から徒歩すぐ、阪堺線「東粉浜駅」「住吉駅」「住吉鳥居駅」から徒歩約3分、阪堺上町線「住吉駅」から徒歩約3分、大阪メトロ四つ橋線「玉出駅」から徒歩約5分

・公式サイト：http://www.kohama-shoutengai.com/

2．安立（あんりゅう）商店街

安立商店街は、阪堺線我孫子道駅と安立町駅間の南北300mにわたる商店街です。南側が安立本通商店街、北側が安立中央商店街となっており、1本のアーケードを共有。駅前にあるため、通勤・通学の人も多く通ります。

住吉大社近くにある安立商店街のキャラクターは「一寸法師あんりゅーくん」。アーケード内に垂れ下がる幕やのぼりに描かれた「あんりゅーくん」が、日々買い物客を出迎えてくれます。一寸法師の話の中で、おじいさんとおばあさんが子どもを授かるために祈願したのが住吉大社で、成長した一寸法師が京都へ向かって船出した場所も住吉大社近くの住吉の浦だという言い伝えから、商店街のキャラクターに採用されました。

関西スーパーを除けば、商店街のほとんどは個人商店で、他店にはない商品に出会えると評判です。また、2代目や3代目のベテラン店主が多いため、それぞれの業種のスペシャリストがいるのも安立商店街の魅力のひとつ。値段を聞いたり、希望の商品をリクエストしたり、お店の人と会話を交わしながら買い物をするといった昔ながらのスタイルを楽しめます。

安立はさまざまな歴史のある地域で、そこかしこに、古い土蔵や虫籠窓（むしこまど）を持つ町家が見られます。買い物の後は商店街周辺を散策して、ゆったりと過ごすのも良いでしょう。

・所在地：大阪市住之江区安立3

・アクセス：阪堺線「我孫子道駅」から徒歩約3分、阪堺線「安立町駅」から徒歩6分、南海本線「住ノ江駅」から徒歩約5分

・公式サイト：https://anryu.net/

3．加賀屋商店街

「hihi（ハイハイ）カガヤ」「フラワータウン」「センターロード」「KAGAYA一番街」という愛称で親しまれる、4つのエリアから成り立つ加賀屋商店街。400mほどのアーケードの下に約140店舗の商店が並びます。

加賀屋商店街の特徴のひとつは、老舗が多いところ。80代や90代と高齢ながら頑張っているオーナーがたくさんいて、さらに八百屋さんや精肉屋さんなどは全体的に値段が安いため、子育て世代や高齢者が買い物がしやすい商店街といえるでしょう。

また、近くに小学校やグランドがあるため、子どもたちの姿が多く見られ、加賀屋商店街は子ども向けのデコレーションやイベントにも力を入れています。商店街北側の入口には大きな恐竜の頭が飾られているほか、子どもの日にはこいのぼり、ハロウィンには巨大なクモのオブジェ、クリスマスにはイルミネーションなど、季節の行事に合わせたデコレーションが施されます。各店舗が趣向をこらした夏の「ザ夜店」や、豪華商品が当たるガラガラ抽選会がある年末の総力祭などのイベントも大盛況。

LINEアプリを利用してクーポンやお得情報を発信するなど、デジタル化も推進し、幅広い世代に愛される商店街作りに取り組み続けています。

・所在地：大阪市住之江区中加賀屋

・アクセス：大阪メトロ四つ橋線「北加賀屋駅」から徒歩約5分

・公式サイト：https://osaka-shotengai-info.com/ss/kagaya/

大阪市住之江区には、レトロな風景とともに、人情味ある下町の雰囲気がある場所がたくさん残っています。今回ご紹介した3つの商店街は、その象徴。人と人との温かいふれあいが、大阪市住之江区にはあります。そんな街なら、ファミリーで暮らすのも安心なのではないでしょうか。