【大阪市天王寺区】天王寺区はどんな街？住みやすさや子育て環境について

大阪の繁華街といえば「キタ」と呼ばれる梅田周辺や「ミナミ」と呼ばれる難波周辺、そして「あべの・天王寺」と呼ばれる天王寺周辺が挙がります。

大阪市の中核のひとつである大阪市天王寺区は、日本一の高さを誇る「あべのハルカス」と、その周辺に商業施設が集中しているイメージが強いのですが、実は歴史的建造物や緑豊かな公園、閑静な住宅街などがある地域でもあります。

今回は、そんな大阪市天王寺区の利便性や子育て環境についてご紹介します。

大阪市天王寺区は、大阪市のほぼ中央に位置します。

大阪市天王寺区の中心地は、なんといっても天王寺駅周辺。JR関西本線（大和路線）・大阪環状線・阪和線、大阪メトロ谷町線・御堂筋線と、在来線3路線と地下鉄2路線が通っています。乗り換えなしで、大阪駅までは約15分、なんば駅までは約６分と、通勤・通学のアクセスは抜群です。

また、大阪で唯一の路面電車である阪堺電気軌道があるほか、空港や全国各地に向かう高速バスも多数出ているので、出張や週末の遠出に便利。天王寺駅から近鉄阿倍野駅も徒歩５分以内なので、大阪方面だけではなく奈良方面へのアクセスも楽々です。

そんな天王寺エリアのシンボルともいえるのが、近鉄本店、美術館、ホテル、展望台が入った「あべのハルカス」。地上60階建て、300mと日本一の高さを誇る超高層ビルは、大阪中から目にすることができるランドマークです。

その周辺は、再開発により近代的な街並みに生まれ変わっており、「あべのキューズモール」「あべのルシアス」「あべのHoop（フープ）」「あべのand（アンド）」などの商業施設は、日々多くの人で賑わっています。

駅直結の「天王寺MIO」は、アパレル、レストラン、クリーニング、郵便局など、ショップ以外にも生活に必要な施設が入っているので、通勤・通学途中にふらりと寄りたいときに助かります。

そして、天王寺は買い物の街として若者の支持を集める一方、駅から徒歩圏内に天王寺公園などの緑豊かな環境があります。

公園内には、100年以上の歴史を持つ天王寺動物園、慶沢園、大阪市立美術館があり、文化施設としても充実。公園のエントランスエリアは2015年「てんしば」としてリニューアルオープンし、ピクニックができる芝生、フットサルコート、子どもの遊具施設などができました。学生、ファミリー、ご高齢者など、幅広い世代がのんびりできるだけではなく、公園内に外国人向けのゲストハウスが整備されているため、外国人観光客からも人気です。

また、天王寺には多くの社寺があり、歴史と伝統が息づく街という一面も。天王寺駅から徒歩10分ほどの場所にある四天王寺は、聖徳太子建立七大寺のひとつで、日本における仏教寺院としては最古のものです。

四天王寺・茶臼山界隈は、豊臣軍と徳川軍が激戦を繰り広げた大坂夏の陣ゆかりの地。区民センターで「大坂夏の陣　激戦地をめぐれーっ！！スタンプラリー」の台紙を販売しているので、散歩を楽しみながら歴史を知ることができます。谷町筋と松屋町筋の間には「天王寺七坂」と呼ばれる坂があり、石畳でできた風情のある景観がインスタグラマーたちに評判です。

同じ天王寺区内では、近畿日本鉄道の大阪上本町駅や大阪メトロ谷町線の谷町九丁目周辺も、都市整備が進んでいます。お買い物に便利な「近鉄百貨店」「上本町YUFURA」や、YUFURAの中にある「新歌舞伎座」、「大阪国際交流センター」など、大阪の新しい文化・情報の発信基地として注目を集めています。

大阪市天王寺区は、利便性が高く、新旧の文化が交錯する魅力あふれるエリアといえるでしょう。

大阪市天王寺区は、子育てファミリーに絶大な人気を誇ります。理由は主に3つあります。

1．名門校が多い

大阪市天王寺区は、大阪屈指の文教地区として知られています。「大阪府立天王寺高校」「大阪府立高津高校」などは、公立でありながら偏差値70を超える進学校。私立は、男子校の「大阪星光学院中学校・高等学校」、女子校の「四天王寺中学校・高等学校」などの名門校があります。

公立・私立共に良い高校があるため、子どもの学童期に合わせて大阪市天王寺区引っ越すファミリーが多数いるのもうなずけます。

2．子育て支援が充実している

大阪市天王寺区は、スマホ向け子育て情報アプリ「ぎゅっと！」を無料配信しています。これは大阪初の試み。「子育てに必要な情報を手軽に知ることができる」と、家事や仕事に忙しいパパ・ママたちに好評です。子育てに関する講座やイベント、親子で利用できる施設はもちろん、子連れにやさしいお店なども紹介してくれます。

また、大阪市天王寺区は「天王寺区子育てスタート応援事業」を実施。平成26年4月1日以降に出生した、大阪市天王寺区在住の3か月児健康診査受診者を持つ家庭を対象として、子どもに関するさまざまなサービスに利用できる1万円相当のバウチャー券を交付してくれます。

さらに、天王寺区を含む大阪市では、子どもが18歳に達した日以後、最初の3月31日まで医療費の一部を助成。1つの医療機関ごとの負担金は、1日当たり最大500円で済みます。

3．圧倒的な医療体制

天王寺区には、大阪赤十字病院、大阪警察病院、第二大阪警察病院などの大病院、設備の優れた医療機関が数多くあります。病院は９か所、一般診療所（内科・外科・小児科・産婦人科など）は157か所、歯科医院は76か所あり、人口10万人当たりの施設数は、全国平均69.75に対して大阪市天王寺区は191.12と圧倒的な充実ぶり。駅周辺にもクリニックが多いため、他の用事とあわせて通いやすい環境です。

大阪市天王寺区は、お買い物に便利なだけではなく、緑が多く、歴史の息遣いが残る街でもあります。また、教育レベルの高さ、充実した子育て支援、医療機関の多さなど、ファミリー層にとって重要なポイントをすべて兼ね備えている点が人気の理由なのです。

関西への引っ越しを考えているファミリーに、大阪市天王寺区はおすすめのエリアです。