若いうちにマンションを買うメリットは?戸建てよりマンションがおすすめの理由
「マンションを買うなら若いうちに」
――このような話を聞くことが増えてきました。マンションを購入するタイミングは人それぞれですが、若いうちに購入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
若いうちに住宅ローンを組めば、月々の返済額を抑えられる
住宅ローンは「35年ローン」が一般的ですが、ほとんどの金融機関では「80歳になるまでに完済してください」といったように「完済年齢」が定められています。
そのため、年齢を重ねてからマンションを購入しようとすると「35年ローン」を組むことができず、自ずと返済期間が短くなり、月々の返済額が多くなる傾向に。
反面、若いうちであれば、通常、問題なく35年ローンを組むことができるため、月々の返済額を抑えることができます。また、例えば20代のうちにマンションを購入しておけば、住宅ローン返済終了後も定年退職まで時間があり、老後資金を貯める時間的余裕も生まれることでしょう。
そして、これは年齢に限らず言えることですが、万が一のことがあったとしても、住宅ローンを組んでマンションを購入していれば、家族に家を残すことができます。住宅ローンを組む際、「団信(団体信用生命保険)」と呼ばれる保険に加入することがほとんどですが、この団信に加入していれば、住宅ローンの契約者に万が一のことがあったとき、住宅ローンの残金はゼロになるからです。
購入してしまえば生活環境の変化に対応しにくいが、マンションなら住み替えしやすい
ただ、メリットの一方、デメリットがあることも覚えておきましょう。
若くして「35年ローン」を組めば月々の返済額を抑えられますが、返済が長期間にわたれば支払う利息の合計は増えることになります。
また、若いうちは転職や転勤などで生活環境が変わることも少なくありません。若いうちに家を購入しておけば、万が一のときに備えられますが、賃貸に比べて生活環境の変化に対応しにくいのは間違いないでしょう。
そのため、若いうちにマイホーム購入を検討するなら、将来的な売却・住み替えの可能性を見越したうえでマンションを選択するのもひとつの手です。「駅に近い」など好条件の物件によっては、購入時よりも資産価値が上がることもありえます。
欲しい物件が見つかったときが購入するタイミング。早めに資金計画を
結局は、「欲しい物件が見つかったときが購入するタイミング」なのではないでしょうか。というのも、私は宅建業者として不動産購入のお手伝いもしているのですが、理想に合った物件に出会う機会は、そう多くはないことを実感しているからです。
もちろん、金銭的な計画をまったく立てずに購入に踏み切った場合、せっかくのマイホームを手放さなくてはいけない、という最悪の事態に陥る可能性もあります。
「将来的にマンションを買いたい」と考えるなら、若いうちから早めに資金計画を立て、いつでも購入できる状態にしておきましょう。
この記事を書いた人
佐々木茂樹
ファイナンシャルプランナー
1968年、北海道旭川市生まれ。地元の公立高校卒業後、ホテルマン、郵便局を経験。郵便局在職中にAFP資格を取得後、生命保険会社へ転職し、ライフプランシミュレーションを軸にした保険提案を実践。主に住宅購入時の保険見直し相談を行ってきたが、顧客の悩みは住宅ローンや資産形成など保険だけでは解決できないことを痛感し、2011年、独立系FP事務所ファイナンシャルサービス株式会社を設立、代表取締役に就任。金融機関に属さないFPとして顧客目線での問題解決、夢の実現のサポートを行っている。
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