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住まいの基本知識

物件の選び方や、住宅ローンの組み方などの住宅購入に関する
基本的な知識や暮らしの雑学・知識をご紹介します。

住宅ローン返済額の目安は?ファイナンシャル・プランナーからの5つの質問で考えよう!

マンション購入を検討する人にとって、毎月の住宅ローン返済額がどうなるのかは最大の関心事。

「毎月、いくらまでの返済なら大丈夫でしょうか?」

ファイナンシャル・プランナーである筆者は、このような質問を頻繁に受けるのですが、そのとき、反対にお尋ねすることがいくつかあります。ちなみに、ファイナンシャル・プランナーとは、節約、税金、投資、住宅ローン、不動産、教育、老後、相続などの分野を扱う“お金のエキスパート”で、ライフプランニングや金融資産運用などを支援します。

そんな筆者がする質問から、「住宅ローンの返済額は何と比べて判断すれば良いのか」を紐解いてみましょう。

返済可能額を算出するためのファイナンシャル・プランナーからの“5つの質問”

Q1.現在の家賃について、どう感じていますか?

⇒現在の家賃の金額はどうでしょう?もしも負担に感じている方は、余裕を持って支払える金額がいくらなのかを考えてみましょう。一方、余裕がある人は、住宅ローンをはじめ、購入後の管理費や修繕積立金、税金なども含めて、いくらまでなら支払い可能なのか上限を算出してみてください。

Q2.住居費(管理費などを含む)は手取額の約30%以内(額面収入の25%以内)ですか?

⇒多くの住宅ローンは「毎月(毎年)の返済額は、額面収入の●%以内」と定められています。でも、住宅ローンを借りる側は、“手取額”をもとに返済額を考えることが重要です。サラリーマンの場合、毎月の額面収入を100とした場合、社会保険や所得税・住民税を差し引いた後の手取額は75~80程度。

一般的な安全圏の目安は、手取額の30%以内(額面収入の25%以内)だといわれています。

Q3.住居費と教育費(積立、習い事を含む)は手取額の約60%以内(額面収入の50%以内)ですか?

⇒子どもを育てながら、住宅ローンを返済する場合、教育費の負担が徐々に重くなり、子どもが高校、大学に通うときには毎月(毎年)の収入の相当な部分を住居費と教育費が占めることに。そして当然のことながら、食費、水道光熱費、通信費、保険などの支払いもあります。

「十分な貯蓄を準備している」といった場合は別ですが、子どもを育てながら住宅ローンを組むなら、住居費と教育費(習い事、積立を含む)を合わせて、どんなに多くとも、手取額の60%以内、額面収入の半分程度を超えないことを目安にしましょう。

Q4.住居費と自動車関連費で手取額の約40%以内(額面収入の30%以内)ですか?

⇒小さな子どもがいる家庭では、“生活の足”として自動車を所持していることが少なくありません。毎年の税金、自動車保険、駐車場、ガソリン(電気)代など、自動車関連費用も大きな負担です。

住居費と自動車関連費(購入費を除く)を合わせて手取額の40%以内、額面収入の30%程度を超えないことを目安にしましょう。

Q5.変動金利や固定金利期間選択型の場合、金利2%でも返済は大丈夫ですか?

⇒固定金利ローンの場合は、今後金利が上昇しても返済額は変わりません。しかし、変動金利では返済額は5年ごとに見直されますし、固定金利期間選択型では固定金利期間が終了したときに金利が上昇していると、返済額が増える可能性があります。

金利2%になった場合の返済額を苦しく感じるようであれば、将来的に返済が難しくなるかもしれません。

家賃収入を比較し、物件価格が割安か割高かを判断してみる

そして、購入検討中のマンションや、近くの似た条件のマンション物件を貸した(借りた)場合の家賃を調べてみましょう。例えば、毎月の返済額が10万円で、貸した場合の家賃が15万円程度であれば、家賃収入が返済額を上回るため、割安感があり、収益性も期待できます。

また、物件価格と家賃収入を比較し、物件価格が家賃の何倍であるかを計算してみます。

200倍→物件価格は家賃の約17年分

250倍→物件価格は家賃の約21年分

300倍→物件価格は家賃の約25年分

350倍→物件価格は家賃の約29年分

400倍→物件価格は家賃の約33年分

数値が小さいほど、家賃から見た物件価格は割安で、数値が大きいほど、家賃から見た物件価格が割高と判断できます。家賃と返済額、家賃と物件価格を比較した結果、割高な物件と判断される場合は、「将来、値上がりが期待できる立地か」「そのマンションに希少価値があるか」といったことを考えてみると良いでしょう。

住宅ローン返済額のデッドラインについて、さまざまな角度から分析を

以上のように、収入、家族構成、自動車の有無、住宅ローンのタイプなど、条件次第で住宅ローンの返済額の目安は変わります。不安な場合は、住宅ローンアドバイザーに相談してみるのも手です。

住宅購入は「人生の一大イベント」ですので、大きな失敗は避けたいもの。さまざまな角度から分析し、住宅ローン返済額のデッドラインを把握しておきましょう。

この記事を書いた人

益山真一

ファイナンシャル・プランナー

「3大資金(住宅・教育・老後)」を効率的に手当てし、ライフプランを実現するための家計管理を提案するファイナンシャル・プランナーとして、セミナー・執筆、相談を展開。仕事の目標は、お客様の「心、体、お金、時間、仕事」のバランスの改善による幸せ実現。セミナーは平成29年2月末時点で累計2,574回を数える。

■HP:http://www.fp-masuyama.com/

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