住宅ローン審査に通る人・落ちる人。この差って？

マンションを購入する際、多くの人が住宅ローンを利用します。しかし、住宅ローンは誰もが無条件で利用できるわけではありません。住宅ローンを利用するには、金融機関が実施する「審査」に通過する必要があるのです。

そのため、せっかく物件を気に入ったとしても、住宅ローン審査に落ちてしまえば、夢のマンション購入は遠のいてしまうことに……。

住宅ローンでは、年収以上の多額のお金を借りることになります。よって、金融機関から見て「信用がない人」は住宅ローンの審査に通りにくいといえるでしょう。

その人を信用できるかどうかを見極めるのに、金融機関は他の金融機関と共有している「信用情報」のデータを参考にしています。信用情報には、個人のお金に関する取引状況が載っており、クレジットカードの支払いを期限通りに行っているか、といった情報を確認することができるのです。その他、自己破産などの債務整理をした場合も信用情報に記載されます。

もし、この信用情報にネガティブな情報あれば、住宅ローンの借入れは難しくなるといわざるを得えません。

ちなみに、この信用情報は、JICC・CIC・全国銀行協会（全銀協）の3か所の機関で扱われています。銀行などの金融機関の多くは、これらすべてに加盟していますので、信用情報に不安がある場合は、各HPより開示請求をしてみましょう。

・JICC： https://www.jicc.co.jp/
・CIC： http://www.cic.co.jp/mydata/
・全国銀行協会： https://www.zenginkyo.or.jp/

また、すでにマイカーローンやカードローンなどを利用している人は、住宅ローンで希望する金額を借りられないことがあります。なぜなら、金融機関により「年収に対するローンの年間返済額の割合」で貸出可能な金額が決まっているからです。すでに借入している年間の返済額を含めて、その割合を超えて借りることはできません。希望額を借りられないとなると、マンションの購入自体が難しくなる可能性もあるため、注意しましょう。

その他、転職したばかりだと住宅ローン審査が厳しくなることもあります。マンションの購入を考えているなら、転職前の方が金融機関の選択肢は増えるでしょう。

ただ、本人に自覚がなくても、信用情報にネガティブな情報が記載されていることがあります。

例えば、親が支払いをする約束で、親の携帯電話を自分の名前で契約したケース。もし、親が支払いを遅延すれば、そのまま自分の信用情報に記載されてしまいます（この場合、本体の分割払いが信用情報登録の対象となります）。名義貸しは避け、不用意に自分名義のローンを増やさないようにしましょう。

また、年会費が必要なクレジットカードに加入しているケース。本人が加入していることすら忘れてしまい、年会費が引き落とされないことで、その旨が信用情報に記載されることがあります。しかも、その年会費は1,000円に満たないことも！通常はカード会社から請求書が来るはずですが、住所変更を怠っていてために請求書が届かなかったり、請求書に目を通さず捨ててしまっていたりして、上記のような事態を招くことがあるのです。

どのようなケースであれ、「つい支払いを忘れてしまった！」という場合でも、郵便や電話を通じて督促が来た際、すぐに支払うようにしてください。そうすれば、住宅ローン審査への影響を少なくすることができます。

当たり前の話ですが、各種ローンなどでお金を借りたら、期日通りにきちんと返済するようにしてください。そして、不必要な借金を作らないようにしましょう。これらが大原則です。

住宅ローンの審査に通るためには、信用情報がクリアであることが第一。近い将来のマンション購入に向けて「信用できる人」でありましょう。