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住まいの基本知識

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【FP監修】固定金利が上昇!2022 年、住宅ローン金利はどうなる?

今年、2月・3月と住宅ローンの固定金利が上昇しました。これまで住宅ローン金利は低い状況が続いていますが、ついに低金利時代に終止符が打たれるのでしょうか?

今回は、2022 年の住宅ローン金利が今後どうなっていくのか見ていきましょう。

銀行の住宅ローン金利はどう決まる?

住宅ローンには「変動金利」と「固定金利」があります。

まず、変動金利は「短期プライムレート」に連動し、一般的には4月と10月の半年間ごとに短期プライムレートに応じて見直されています。

なお、短期プライムレートとは、金融機関が優良企業にお金を貸すときの最優遇金利のうち、「1年未満の短期貸し出し金利」のこと。ちなみに、この短期プライムレートの変動に影響を与えているのが「政策金利」です。

一方、長期固定金利の住宅ローンは、新発10年国債利回りを参考に決められています。国債とは、日本が発行している債権です。国が元金を保証しているため、リスクがほとんどありませんが、その代わりにリターンも大きくはありません。現時点ではほぼノーリスクでローリターンの投資商品といえるでしょう。

元本割れはしない安心の資産とはいえ、大きく増えることもないため、一般的に株価が上がると株の購入が増え、国債は売られて利回りは上昇。そのタイミングで住宅ローン長期固定金利も上昇します。

住宅ローンの固定金利が上昇。その背景は?

金融機関が住宅金融支援機構と提携して扱う「全期間固定金利型住宅ローン」の金利の推移はこのようになっています。

※引用:住宅金融支援機構

最低金利を確認すると、令和4年2月は1.35%、令和4年3月は1.43%と、2か月連続で上昇しており、3月はここ1年で最も高い金利となっています。

令和4年に入り、欧米の金融政策によって各国の国債の利回りが上昇し、日本の国債の利回りも影響を受けて上昇したと見られています。利回りの上昇に伴い、長期固定金利も上昇しました。

このまま長期固定金利の金利が上がり続ける可能性は高くない

現在は株価が上昇している状況ではないため、今回の利回りの上昇については株価とは連動していないようです。株価自体は新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ情勢などを鑑みると、「今すぐに右肩上がりに上昇する」という状況にはならないかもしれません。すると、このまま長期固定金利の金利が上がり続ける可能性は高くないと考えられます。

とはいえ、今回のように今後も世界各国の金融政策などにも影響を受けるため、長期固定金利は上下を繰り返すことになるように思います。

住みたい家に出会えるタイミングを逃さないよう、より緻密な資金計画を!

住宅ローン金利は、日本だけでなく世界各国の金融政策や、それに伴った市場の状況などによって上下するものです。その動きを予想するのは、かなり難しいと言わざるをえません。

ただ、住宅ローンなどのお金を借りるときの金利は、簡単に言うと「景気が良ければ高く、景気が悪ければ低く」なります。多くの人が「景気が良くなった」と感じる状況になればローン金利は高くなってきますが、今はまだその時期ではないように思います。

また、住宅ローンを組むのは、あくまで「住みたい家を購入するとき」です。経済状況を考えながら購入するタイミングを計るのは非常に難しいでしょう。今後すぐに住宅ローン金利が数%上がることは考えにくいので、ある程度の金利の上下には対応できるよう、より緻密な資金計画を行い、住みたい家に出会えるタイミングを逃さないようにしましょう。

※本記事は2022年3月31日時点の情報をもとに執筆しています。

佐々木茂樹

この記事を書いた人

佐々木茂樹

ファイナンシャルプランナー

1968年、北海道旭川市生まれ。地元の公立高校卒業後、ホテルマン、郵便局を経験。郵便局在職中にAFP資格を取得後、生命保険会社へ転職し、ライフプランシミュレーションを軸にした保険提案を実践。主に住宅購入時の保険見直し相談を行ってきたが、顧客の悩みは住宅ローンや資産形成など保険だけでは解決できないことを痛感し、2011年、独立系FP事務所ファイナンシャルサービス株式会社を設立、代表取締役に就任。金融機関に属さないFPとして顧客目線での問題解決、夢の実現のサポートを行っている。■HP:http://financial-service.jp/

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