子どもの勉強意欲をアップ!親ができる効果的な3つのアクション
「子どもにはしっかりと勉強に励んでほしい」。子を持つ親なら、このように思って当然です。しかしながら、早い段階で勉強嫌いになってしまう子どもも実際には少なくありません。
子どもが勉強を好きになるか嫌いになるかは、親の言葉が大きく影響することをご存知でしょうか?
言ってはいけない。子どもを勉強嫌いにしてしまうNGワード
・「勉強しなさい」
「勉強しなさい」と言った瞬間に、子どもの勉強意欲はダウンします。強制されると、嫌になるのは子どもも大人と同じです。また、「今、がんばって勉強すれば、あとで楽になれる」「勉強しないと将来大変よ」といった言い方も、子どもを勉強から遠ざけます。それは、勉強を「苦行」と捉えている親の考えに影響されるからです。
・「ほら、答えは○○よ」
勉強を教えることに熱心すぎる親は、答えをすぐに明らかにしまいがちです。そうすると、教えた内容が子どもの頭に残らないだけでなく、学ぶ楽しみを奪いかねません。
・「なんでこんなこともわからないの!」
「なんでわからないの!」「なんでこんな問題もできないの!」。こんなふうに感情的に叱るのは言うまでもなくNGです。それでも、我が子のことになると、つい熱くなってしまうのが親というものですよね。
知的好奇心を刺激し続けられた子どもは勉強にネガティブな感情を持ちにくい
では、上記で挙げたNGワードを使わずに子どもの勉強意欲をアップさせるには、どのように接してあげれば良いのでしょうか?
- ゲーム感覚で勉強を日常に取り入れる
子どもに勉強させたいなら、子どもが勉強したくなるように働きかける必要があります。子どもへの働きかけがが上手な親は、おもちゃを使った簡単な実験や言葉遊び、数字クイズなど、ゲーム感覚で勉強を日常に取り入れ、身近なもので子どもに試させたり、一緒に楽しんだりする工夫をしています。もし、アイデアが浮かばなければ、市販の知育玩具などを活用するのも良いでしょう。
- 答えを教えず、ヒントを与える
勉強を教えるのが上手な親は、子どもに答えを教えません。答えを教えずに、ヒントを与えるのです。ヒントを与えて考えさせ、子どもに答えを気づかせます。他人から教わったことはすぐに忘れるものですが、自分で気づいたことは頭に残りますし、人は自分で答えを出せたときに喜びを得るものです。
「一緒に考えてみようか」「これは○○(ヒント)かなあ……」というような言い方で、子どもの興味を引き出しつつ、待ちの姿勢で子どもと向き合ってみてください。そして、子どもが答えを出したら、「すごいね、なんでわかったの?」と聞いてあげると、子どもは得意顔になって教えてくれることでしょう。
- 客観的に我が子を観察する
子どもの勉強を見てあげるときには、目の前の子どもが我が子であるという事実からいったん離れるよう、ひと呼吸置くことをおすすめします。あえて、ひとりの生徒と向き合っているような感覚で、客観的に見つめ、冷静さを保つのです。そうしない限り、イラついてしまうのが自然な感情ですし、建設的な働きかけが困難になるからです。
客観的に我が子を観察し、「今、どんなことを考えているのか。そして、どのタイミングでどのようなヒントを出せばいいのか」ということに意識が向くように努めてみてください。
これら3つのアクションで、日頃から知的好奇心を刺激し続けられた子どもは、小中学生になって「何のために勉強しなくちゃいけないの?」というような勉強に対してネガティブな感情を持ちにくくなります。
知的好奇心を失わせないよう、小学校入学までの期間を有意義に
勉強嫌いの小中学生の多くは、それまでの周囲の大人の働きかけに大きな原因があります。「知らないことを知りたい」「わからないことをわかるようになりたい」という知的好奇心は、もともと誰にでもあるものです。その知的好奇心を親の言葉によって失わせないよう、気をつけましょう。
子どもを否定しないポジィティブなアクションで、小学校入学までの期間を有意義なものにしてください。
この記事を書いた人
西村創
受験指導、塾の選び方と活用法の専門家
学生時代からさまざまな形態の塾で講師経験を積む。大学卒業後、大手進学塾、予備校講師を務め、国内外の教え子は2,000人を超える。その指導法には定評があり、テレビや新聞、教育系雑誌などのメディアから度々取材を受ける。出版著書の多くが話題を呼んで重版となり、全国各地の学校からの依頼に応じて講演講師も務めている。
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