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子どもの自己肯定感を育もう!親だからできる「家庭教育」のこれからの在り方

親子

最近では、小学校低学年でも学級崩壊が起きていることをご存知でしょうか。

子どもたちがやりたい放題に暴れ、授業どころではなくなる――

 

この原因のひとつとして「家庭教育の不在」が考えられています。

今回は、親だからできる、そしてしておきたい「これからの家庭教育」について見ていきましょう。

自己肯定感を育むための「家庭教育」が重要な理由

小学生になった子どもたちが問題行動を起こさないために、どのような家庭教育が求められるのかというと、それは「自己肯定感」を育むということです。自己肯定感とは「自分は大切な存在なんだ」ということを自覚すること。そんな「自覚」を子どもの中に育むことこそが、家庭教育においては最も重要です。

 

自己肯定感が満たされていない子どもは、自分のことだけではなく、周囲の人間のことも大切にしなくなります。後先のことや、他人の気持ちを考えない自分勝手な行動を取るようになるのです。

 

かつての日本では、忙しい親に代わって、一緒に家に住んでいる祖父母や、地域コミュニティの大人たちが子どもの面倒を見てくれていました。一緒に遊ぶ兄弟姉妹も多くいましたし、親が直接子どもに関わる時間が少なくても、子どもはさまざまな人との交流から、自分の存在価値を自然と自覚しやすい環境にあったのです。

 

しかし、現代においては、子どもたちが親以外の人間と交流する機会が激減しました。そのため、親が意識的に子どもと関わって自己肯定感を育む必要性が高まっているのです。

子どもと母親

自己肯定感が育まれた子どもの精神は安定し、親の言うことを聞く余裕が生まれる

子どもの自己肯定感を育むことは大変ではありますが、難しいことではありません。

 

0歳~3歳であれば、抱っこやスキンシップをしたり、一緒に遊んだり、まだ話せない子どもの気持ちを言葉にして話しかけたり頭をなでたりしながら、子どもの要求に応えてあげましょう。

 

4歳~6歳になれば、子どもが話すことに関心を持って耳を傾け、子どもの興味があるイベントに一緒に出かけたり、「すごいね、よくできたね」というように心を込めてほめたりしてあげてください。

 

自己肯定感が育まれた子どもは「自分は大切にされている」という安心感から、精神が安定します。そうして初めて、親の言うことを聞こうとする余裕も生まれてくるのです。

 

「甘やかしすぎることになるのでは?」と思われるかもしれませんが、「甘えさせる」と「甘やかす」は別物です。「甘やかす」とは、子どもに要求されるままに、おもちゃやお菓子を与えるなど、物質的な要求に応えること。一方、「甘えさせる」とは、抱っこしたり、心ゆくまま話を聞いてあげたりするような、心情的な要求に応えることです。「甘やかす」のは良くありませんが、「甘えさせる」のは自己肯定感を育むために不可欠なのです。

子どもと向き合えなくて自己嫌悪に陥らないために

もちろん、このように子どもに向き合うためには、時間と心のゆとりが欠かせません。子どもに関わることと、毎日の家事などへの取り組みの両立は大変困難です。真面目な親ほど、自己嫌悪に陥ってしまうことでしょう。そこで、こんな事実をご紹介します。

 

「プロ野球選手で、終身打率3割を超えた打者は、約80年の野球の歴史上たった24人しかいない」。これになぞらえて考えれば、家事についても「理想の3割できれば今は十分」と割り切って、子どもと向き合う時間を今よりもう少しだけ増やしてみるのはいかがでしょうか?

 

現在、世間では小学校のプログラミング教育導入、高校教育改革、大学入試改革などへの関心が高まっていますが、すべては家庭での幼少期の自己肯定感の育みが基本となります。子どもが豊かな知的好奇心や表現力、思考力を持つようになるかどうかは、親の姿勢が鍵を握るのです。

この記事を書いた人

西村創

受験指導、塾の選び方と活用法の専門家

学生時代からさまざまな形態の塾で講師経験を積む。大学卒業後、大手進学塾、予備校講師を務め、国内外の教え子は2,000人を超える。その指導法には定評があり、テレビや新聞、教育系雑誌などのメディアから度々取材を受ける。出版著書の多くが話題を呼んで重版となり、全国各地の学校からの依頼に応じて講演講師も務めている。

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