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【FP監修】固定資産税を滞納するとどうなる?期限までに支払えない場合の対処法は?

持ち家を所有されている方には、間もなく固定資産税の納税通知書が送られてくることでしょう。もし、納付を忘れてしまい、固定資産税を滞納してしまった場合は、どうなるでしょうか?

今回は、固定資産税を期日までに支払えない場合の対処法と合わせて解説します。

固定資産税とは?

固定資産税とは、毎年1月1日時点で土地や家などの固定資産の所有者として登記されている方に課税される地方税(市町村税)の一種です。固定資産税は市町村税収の約41%にあたり(※2020年度)、生活と深いかかわりのある清掃、住宅、学校、公園、福祉、消防の他、道路や上・下水道の整備などに使われています。

固定資産税は、毎年3~4月頃に各市町村の税事務所から納税通知書が届き、一括もしくは年4回に分割して納付します。ちなみに一括で納付しても特に割引などはありません。

金融機関の窓口やコンビニエンスストアでの納付以外にも、口座振替、インターネットでのクレジットカード納付、PayPayやLINE Payなどのアプリ決済などでの納付も可能なので、以前より手軽に手続きできるようになりました。

固定資産税を滞納すると延滞金が発生。放置すれば最悪の事態も

もしも固定資産税を支払わないと、どうなるのでしょうか?

期限までに払えない場合は「滞納」となり、本来の税額に加えて延滞金も支払わなくてはいけません。

延滞金は「納期限後1カ月以内の場合、延滞金特例基準割合(令和4年1月1日~令和5年12月31日までは1.4%)+年1%を加算した割合」や「納期限後1か月以後の場合、延滞金特例基準割合+年7.3%を加算した割合」で計算されます。当然のことではありますが、遅れれば遅れるほど延滞金額も膨らみます。

滞納となると、20日~30日程度で督促状が届きます。督促状には元々の納税額の他、延滞金額なども記載されています。うっかり納付を忘れていたのであれば、督促状が届いたらすぐに納付しましょう。

督促状が届いても納付せず、何の対応もしなかった場合には、不動産だけでなく、給与・生命保険などまでもが差し押さえられるという最悪の事態を招くことになります。

ちなみに、大阪市の令和3年度の差押え件数は20,781件あり、市税の収納率は99.5%だそうです。「納税しなくてもなんとかなる」という甘い考えは捨てましょう。

※参考:大阪市「自主納税と滞納」

https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000006919.html

固定資産税を期限までに支払えない場合は、どう対処するのが望ましい?

ただ、「固定資産税を納税する意思はあっても、問題を抱えてお金が足りずどうしても支払えない」ということもあるでしょう。そういったときには「納税の猶予制度」を利用できるかもしれません。

「財産につき災害を受け、または盗難にあったとき」「本人または生計を一にする親族が病気にかかり、または負傷したとき」「事業を廃止し、または休止したとき」「事業につき著しい損失を受けたとき」の場合などに申請すれば、徴収猶予が認められることがあります。

また、納税したくても納付することにより生活などができなくなる恐れがあると認められる場合にも差押え財産の売却を先送りにしたり、解除されたりすることもあります。

万が一、固定資産税を納付できない状態になったら、納付期限が来る前に必ず市町村の税事務所へ相談しましょう。相談することで最悪のケースを回避できる可能性が上がります。

固定資産税を納税するためにも資産の準備を!

納税が遅れてしまうと延滞金もかかり、その結果、支払う金額が多くなってしまいます。それだけでなく、不動産を差し押さえられると、登記簿にも「差押の登記」が行われるため、不動産の売買もできなくなります。また、お金に関する信用度が下がり、「住宅ローンなどの審査に通らない」などの影響も後々出てきます。

税金は、延滞すればペナルティが高く、社会的にも信用度が著しく低下するため、優先的に支払うべきものです。お持ちの固定資産によっては納税額が高額になることもありますので、必ず納税のためも資産の準備をしておきましょう。

佐々木茂樹

この記事を書いた人

佐々木茂樹

ファイナンシャルプランナー

1968年、北海道旭川市生まれ。地元の公立高校卒業後、ホテルマン、郵便局を経験。郵便局在職中にAFP資格を取得後、生命保険会社へ転職し、ライフプランシミュレーションを軸にした保険提案を実践。主に住宅購入時の保険見直し相談を行ってきたが、顧客の悩みは住宅ローンや資産形成など保険だけでは解決できないことを痛感し、2011年、独立系FP事務所ファイナンシャルサービス株式会社を設立、代表取締役に就任。金融機関に属さないFPとして顧客目線での問題解決、夢の実現のサポートを行っている。■HP:http://financial-service.jp/

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