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海外で話題の「モンテッソーリ教育」とは?家庭で実践するコツを解説!

モンテッソーリ教育は、20世紀初頭、イタリアの女性医学博士マリア・モンテッソーリによって考案された教育法です。現在、モンテッソーリ教育が実施されている国は世界140か国以上。オバマ大統領、経済学者のピーター・ドラッガー氏、Microsoft創業者のビル・ゲイツ氏、Google創業者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏といった各界の著名人たちも、子どもの頃にモンテッソーリ教育を受けていたといわれています。

また日本でも、史上初の全八冠を制覇した藤井聡太さんが受けていた教育ということで、近年注目を集めています。

今回は、そんな国や時代を超えて多くの人に支持されているモンテッソーリ教育と、それを家庭で実践するコツについて解説します。

モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育は、モンテッソーリが知的障がいを持つ子どもたちと関わる中で発見した事実に基づいて編み出された教育法です。まだ障がい者に対する認識や研究が不十分であった当時、彼女は精神病院で知的障がい児たちをお世話しながら、彼らのための教具の開発に努めました。そして、それらを使うことにより彼らの知的水準を飛躍的に高めることに成功したのです。これは障がいのあるなしに関わらず、すべての子どもに適用できると、モンテッソーリは考えました。

さらに、モンテッソーリは子どもたちの「敏感期」と「自己教育力」にも着目しました。「敏感期」とは生物学用語で、生き物が成長の過程で特別に際立った感受性を持つ時期のことを指します。例えば、動物が生まれて間もなく自分でエサを探しに行くことができるのは、光、音、匂い、運動などに対する敏感期のおかげ。モンテッソーリは、この敏感期は人間にも存在し、その時期に適切な環境があれば子どもは多くの事柄を吸収できるとも考えたのです。

一方、「自己教育力」とは自己を教育する力、つまり自立や発達を促す力のことモンテッソーリ教育では「子どもの敏感期に現れる自己教育力を、周囲の大人がサポートする」ことを基本のメソッドとしています。

敏感期には、言語の敏感期、秩序の敏感期、運動の敏感期などさまざまなものがあり、この時期の子どもの行動は、強い衝動を伴って何度も繰り返されるため、大人にとっては困った行動として映るかもしれません。しかし、それらの行動も子どもの発達にとって意味のあるものであると、モンテッソーリ教育では捉えています。大人がすべきことは、子どもに教え込むことではなく、子どもを観察したうえで、存分に取り組ませることとされているのです。

そのため、モンテッソーリ教育の施設においては、「みんなでお絵描きしましょう」といった一斉指導を行うことはあまりなく、子どもたち自身が考えて自らの活動を選ぶように仕向けます。そんな普段の活動のことを、モンテッソーリ教育では「おしごと」と呼びます。大人が生きるために「仕事」をするように、子どもの発達や成長にとって必要な活動なので「おしごと」なのです。

自由を尊重するモンテッソーリ教育を受けた多くの子どもたちには、安定した情緒、自主性、積極性などが見られます。これらの資質こそ、その後の人生を支えるために必要なものであり、モンテッソーリ教育が世界中で支持されている理由なのです。

モンテッソーリ教育を家庭で実践するコツ

モンテッソーリ教育は、専門の幼稚園や幼児教室に通わなくても、そのメソッドを家庭に取り入れることができます。モンテッソーリ教育には、それにふさわしい物的環境と人的環境が必要ですが、それらを整えるコツをご紹介しましょう。

 

1.子ども一人でできる環境を用意する

「大人に頼らなくても子どもが自分でできる」という物的環境を整えてあげましょう。具体的には、「子どもサイズの家具を揃えてあげる」「子どもの手が届かない場所には踏み台を用意してあげる」などです。

また、子どもが関わる環境を、シンプルで理解しやすい作りにすることも大切。例えば、おもちゃや洋服を適正の数にしたり、机の周りをすっきりさせたりするなどです。子どもの目線を持って、彼らが動きやすい環境を整えてあげてください。

 

2.子どもの「やりたい」を育てる

つい大人は「危ないから」「時間がないから」「小さいから」といって、子どもの欲求をコントロールしてしまいがちですが、これは自己教育力を発揮することにつながりません。

まずは子どもが選ぶことを親が勝手に決めないように気をつけながら、子どもに決定権を渡していくように心がけてください。もし子どもがやりたいことがわからない場合は「こっちとこっち、どっちがいい?」と2択を差し出すようにしましょう。

 

3.「叱る」は「伝える」に、「褒める」は「認める」に

モンテッソーリ教育では、叱ってしつけることや、過度に褒めて伸ばすことは効果が低いと考えられています。それは「誰かに言われてする」のではなく、「自分で考えて決める」ことを目指しているからです。

 そのため叱る際は、子どもの行動の善悪や年齢に合わせて理由を「伝える」ことが必要です。同様に褒める際も、結果だけを褒めたり、おだてたりすることは控えてください。子どもが描いた絵を見せたのであれば「◯◯を描いたんだね」「色をきれいに塗ったんだね」と行動やプロセスを「認める」声かけをしましょう。子どもも結果だけを褒められるより、自分の行動やプロセスを振り返ることができ、認めてもらえたという喜びにつながります。

なお、モンテッソーリ教育は個性を尊重する教育方針であるため、モンテッソーリ教育を受けた子どもは協調性に欠けるといった傾向を指摘されることがあります。そのようなことにならないよう、子どもの意思を受容することと放任することをしっかり区別して、子どもの良くない行為が見られたときは、許される範囲をきっちり伝えることも重要です。

モンテッソーリ教育は子どもの「生きる力」を育てる

モンテッソーリ教育が日本で初めて紹介されたのは1912年(大正元年)です。当時の日本では、早期教育として話題になりましたが、定着するまでには至りませんでした。それから100年以上経ち、現在の子どもたちは、自由に遊べる場所と時間の両方が減少してしまいました。その結果「自由にしていいよ」といわれると、どうしたら良いのかわからずに固まってしまう子が増えたといわれています。

世界がかつてないスピードで変化している現代、従来の知識詰め込み型の教育ではなく、自ら能動的に学ぶ「アクティブ・ラーニング」の姿勢が求められるようになりました。これらは、モンテッソーリ教育が100年以上前から実践してきたメソッドと共通点があります。子どもの「生きる力」を育てるモンテッソーリ教育こそ、混沌とした今の時代にマッチした教育法なのかもしれません。

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