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住まいの基本知識

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【FP監修】補助金を活用して窓をお得に快適リフォーム!「先進的窓リノベ事業」とは

暑い夏、エアコンを使用しないと過ごせないほどの気温が続いていますが、電気代が高騰している今、家計が苦しくなっている家庭は多いかもしれません。

暑さを少しでも和らげるには窓を断熱するのが有効ですが、既存住宅の窓を省エネ効果の高い断熱窓に改修する費用に対して、補助金がもらえる制度があるのをご存知でしょうか?

今回は、補助対象工事の内容に応じて、一戸あたり、5万円から最大200万円までの補助金が交付される「先進的窓リノベ2024事業」について解説します。

先進的窓リノベ2024事業とは?国が住まいの断熱に力を入れる狙い

先進的窓リノベ2024事業は、「断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、エネルギー費用負担の軽減、健康で快適なくらしの実現、家庭からのCO2排出削減に貢献するとともに、断熱窓の生産効率向上による関連産業の競争力強化と成長を実現させることを目的とする事業」というコンセプトのもと、実施されています。

政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しており、実現のためにはエネルギー消費を抑えなくてはいけません。

また、地球温暖化による気候変動により、年々暑くなってきていますので、健康被害も増えています。

省エネや健康的な生活のためにも、住まいの断熱には力を入れる必要性が高い状況なのです。

省エネ効果の高い断熱窓のメリット

住宅において、暑さ・寒さを左右するのが「窓」と「ドア」です。窓とドアの断熱性能を上げれば、室内への熱の出入りを減少させ、冷暖房の効果が高まります。電気代・ガス代が大幅に値上がりしている今、光熱費の節約につながるリフォームは家計にとって大きなメリットをもたらすはずです。

さらに、窓やドアのリフォーム内容によっては、防音・防犯性も高まります。

補助金の対象となる住宅と工事内容および補助金の算出方法について

先進的窓リノベ2024事業は「不動産登記等で住宅以外の用途に分類」または「住宅以外の用途(店舗や施設等)に使用している」ところは除き、人の居住用の家屋一戸あたり5万円から最大200万円までを補助する制度です(5万円未満は対象外)。

住宅所有者などが「窓リノベ事業者」と契約し、断熱改修のための窓ガラス交換といったリフォーム工事が対象です。窓の工事に関する補助金額は3つの要素から決められます。

 

・要素1:住宅の種類(戸建て・3階以下の建物・4階以上の建物)

 

・要素2:窓の性能区分(熱貫流率)

※外気に接する側と家の内側との間の熱の伝わりやすさを表す数値でUw値が低いほど高性能の窓

 

・要素3:窓ガラスのサイズ

Ⅰ.ガラス交換:

既存窓のガラスのみを取り外し、既存サッシをそのまま利用して、複層ガラス等に交換する工事を指します。同じガラスであっても、既存サッシとの組み合わせにより、窓の性能区分が変わります

ガラス交換の場合、どの住宅でも同様の金額が補助され、例えば窓の性能区分が一番高いUw1.1以下でLサイズの大きなガラス交換をした場合は、1枚あたり55,000円の補助金を受け取ることができます。ただし、ドアについているガラスのみの交換の場合は補助対象になりません。

 

Ⅱ.内窓設置:

既存窓の内側に新たに内窓を新設、または既存の内窓を取り除き新たな内窓に交換する工事を指します。

※ただし、既存外窓から屋内側へ50cm以内に平行に設置するもののみ

ガラス交換の場合、どの住宅でも同様の金額が補助され、例えば窓の性能区分が一番高いUw1.1以下でLサイズの大きな内窓を設置した場合は112,000円の補助金を受け取ることができます。

 

Ⅲ.外窓交換:

既存窓のガラスを取り外し、既存窓枠の上から新たな窓枠を覆い被せて取り付けて複層ガラス等に交換する工事(カバー工法)や、既存窓のガラスと窓枠を取り外し、新たな窓枠を取り付けて複層ガラス等に交換する工事(はつり工法)のことを指します。

例えば、4階以上の建物で窓の性能区分が一番高いUw1.1以下(P(SS))・Lサイズの外窓を交換した場合は、カバー工法・はつり工法ともに266,000円の補助金が受け取れます。

 

ちなみに、この先進的窓リノベ2024事業ではドアの交換も補助金対象になっており、下記の3つの要素で補助金額が決まります。

 

・要素1:住宅の種類(戸建て・3階以下の建物・4階以上の建物)

 

・要素2:ドアの性能区分(熱貫流率)

※外気に接する側と家の内側との間の熱の伝わりやすさを表す数値でUd値が低いほど高性能のドア

 

・要素3:ドアのサイズ

既存ドアの枠を残して取り除き、既存枠の上から新たな枠を取り付けてドアを交換する工事(カバー工法)、もしくは既存ドアを枠ごと取り外し新たな枠を取り付け、​​ドアを交換する工事(はつり工法)を行うと、補助金の対象となります。

例えば、4階以上の建物でドアの性能区分が一番高いUd1.1以下・Lサイズのドアを交換した場合にはカバー工法・はつり工法ともに、266,000円の補助金が受け取れます。

ただし、ドアリフォームのみでは補助金対象とならず、窓のリフォームと一緒に実施した場合のみ補助金の対象となりますので、注意しましょう。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

https://window-renovation2024.env.go.jp/construction/glass.html

予算上限額に達すれば受け付け終了!まずは信頼できる窓リノベ事業者を見つけよう!

先進的窓リノベ2024事業は、2024年3月29日から交付申請が始まっていて、遅くとも2024年11月30日には受付が終了します。

予算が決まっており2024年は1,350億円の予算が組まれています。2024年7月1日時点で補助金申請額は予算上限額の15%を占めており、100%に達すると11月30日以前でも受け付けは終了します。

遅くとも2024年12月31日までに工事に着手する必要がありますが、リフォーム工事を複数回行う場合でも、それぞれ補助要件を満たしていれば申請が可能です(一戸あたり200万円が上限)。

子育てエコホーム支援事業との併用は可能ですが、同一の窓・ドアに対して重複して申請することはできません。重複申請をすると交付が決定していても取消・返金の措置が取られるため、お気を付けください。

申請手続きは窓リノベ事業者として登録している施工業者が行い、工事請負契約が結ばれていない工事は対象となりません。まずは信頼できる窓リノベ事業者を見つけるところから始めてみましょう。

佐々木茂樹

この記事を書いた人

佐々木茂樹

ファイナンシャルプランナー

1968年、北海道旭川市生まれ。地元の公立高校卒業後、ホテルマン、郵便局を経験。郵便局在職中にAFP資格を取得後、生命保険会社へ転職し、ライフプランシミュレーションを軸にした保険提案を実践。主に住宅購入時の保険見直し相談を行ってきたが、顧客の悩みは住宅ローンや資産形成など保険だけでは解決できないことを痛感し、2011年、独立系FP事務所ファイナンシャルサービス株式会社を設立、代表取締役に就任。金融機関に属さないFPとして顧客目線での問題解決、夢の実現のサポートを行っている。■HP:http://financial-service.jp/

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