昨年は観測史上最も厳しい暑さを記録しましたが、今年も同様、もしくはそれ以上に暑くなることが予想されています。「地球沸騰時代」においてエアコンにかかる電気代はもはや必要経費ですが、さまざまな物が値上がりしている中、どうにかして節約したいのが本音でしょう。
そこで今回は、簡単かつ効果的にエアコン代を節約できるサーキュレーターの活用法についてご紹介します。
サーキュレーターとは?活用のメリット
サーキュレーターとは、ファンを回転させて直線的な風を送る家電です。ただ、サーキュレーターの語源である、英語のcirculateという単語が「円(circle)のようにグルグル回る」という意味を持つことからわかるように、サーキュレーターは「円運動をさせるもの」。単なる送風ではなく、室内の空気循環を目的としているものなのです。
同じように送風機能を持つ家電としては扇風機が思い浮かびますが、サーキュレーターと扇風機では、発生させる風の量や質が異なります。扇風機はやわらかい風を広く届けられますが、風が届く距離がやや短いというデメリットがあります。一方、サーキュレーターはまっすぐな風を遠くまで届けることができるため、床や天井付近に溜まった空気を押し動かして、室内の温度ムラを解消できるのが最大の特徴です。
冷房使用時、サーキュレーターで部屋の冷気を効率良く循環させれば、冷房の設定温度をあまり下げなくとも快適な環境を作ることができ、同時に電気代が節約できます。設定温度が28℃であれば、約10%程度の節電効果が見込めるというデータもあり、単なる空気の循環といえども、その果たす役目は大きいのです。
「エアコンとサーキュレーターを併用すると、電気代がよりかかるのでは?」という不安があるかもしれませんが、サーキュレーターは24時間つけっぱなしにしても1日に20円程度(機種や使用環境などによる)。エアコンとサーキュレーターを同時に使用しても、合計金額は抑えられるため、そのような心配は無用です。
サーキュレーターの置き方と選び方のポイント
サーキュレーターを使って部屋の中の空気を効率良く循環させるためには、サーキュレーターを部屋のどの位置に置けば良いのでしょうか。床付近に溜まりがちになる冷たい空気を循環させるためには、エアコンを背にしてサーキュレーターを置き、冷気が溜まっている位置を狙って風を送ってみましょう。そうすることで、涼しい空気を部屋のすみずみまで行き渡らせることができます。
ただ、これは家具の配置やエアコンの設置場所によっても変わってきます。エアコンの風が壁に当たって壁沿いに落ちるような場合は、その冷気が落ちる場所にサーキュレーターを上向きに置きましょう。また、エアコンの対角線上に置いて、エアコンの送風口から出る冷風を拡散させる方法もあります。さらに夏の暑い日に帰宅して部屋の中が蒸し暑いと感じたら、まずは部屋の中にたまった熱気を外に出すために部屋の奥から窓に向けて使用するやり方も有効です。
部屋の中にロフトがある場合は、サーキュレーターの2台使いがおすすめ。1台目はロフトや天井付近に溜まった暖かい空気を送り出すために、ロフト奥から外側方向に向けて風を送ります。2台目は下の階からロフトに向けて冷気を送り込むように使うと、暑くなりがちなロフトを快適な温度に近づけることができます。
そして、サーキュレーターを効果的に使うためには、部屋の畳数に合った機種を選ぶことも大切です。購入前には、必ず製品パッケージに記載されている適応畳数を確認しましょう。
最近では、上下に角度を調整できるだけでなく左右に首振りするタイプや、就寝中にも使える静音タイプもあります。タイマー機能がついているものなら、おやすみ前や、部屋干しをして出かける際にも便利。温度センサーが設定温度に合わせて自動でON/OFFできる高機能タイプもありますので、使う場所や用途に合わせて必要な機能を考えましょう。
サーキュレーターは、置く場所や風を当てる方向、風量が合っていない場合は、思ったように効果が得られない、もしくは逆効果になってしまうことがあります。サーキュレーターは小さくて持ち運びも簡単な家電です。さまざまな置き方や向きを試して、どこに置くと効果的か自分の部屋の中で試してみましょう。「サーキュレーターは本当に使い勝手が良いのか少し心配」というのであれば、レンタルで試してみるのも手です。
1台何役もこなすサーキュレーターは年中大活躍!
サーキュレーターは、冷房使用時に冷気が1か所に溜まるのを防ぎ、節電効果が見込めますが、使い方はそれだけではありません。暖房使用時に暖かい空気を循環させることができるのはもちろん、雨の日に部屋の中に湿気がこもっているときは、サーキュレーターで不快感を軽減できます。
その他、梅雨の時期に洗濯物や布団のジメジメを早く乾かしたり、クローゼットや下駄箱の湿気を追い出してカビを予防したり、部屋の中に残った強い匂いを追い出したりするのにも役立ちます。
このように、さまざまなシチュエーションで使い勝手の良いサーキュレーターの購入を検討してはいかがでしょうか。
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