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住まいの基本知識

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死亡・高度障害、さらに疾病保障に備える!住宅ローンに付帯する団体信用生命保険を解説

ハートを持つ家族の手元

「住宅ローンを借りている人が死亡すると、残りのローンはゼロになる」といわれるのは、なぜでしょうか――。

 

それは、住宅ローンを借りている人が団体信用生命保険(以下、団信)に加入しているからです。

 

多くの民間金融機関の住宅ローンは団信に加入できることが融資条件となっており、その保険料は金利に含まれています。一般の団信は死亡・高度障害を保障するものですが、疾病保障特約を付けることも可能です。

 

今回は、団信の概要や健康不安がある場合の対策、疾病保障付団信の種類について解説します。

カウンセリング

通常の団信は3つの告知が必要。健康不安がある場合の対処法は?

団体信用生命保険に申し込む場合、以下に紹介する3つの告知の質問事項があります。

 

・最近3か月以内に医師の治療や投薬を受けたことがありますか?
・過去3(5)年以内に次の病気(詳細は省略)で手術を受けたり、あるいは2週間以上にわたり医師の治療や投薬を受けたりしたことがありますか?
・手や足の欠損または機能に障害がありますか?または背骨(脊柱)、視力、聴力、言語、そしゃく機能に障害がありますか?

 

すべて「いいえ」と回答したいところですが、住宅ローンを借りる前に、風邪をひいてしまい、近所の診療所で診察を受けたというケースもよくある話です。当然のことですが、些細なことであっても告知義務違反はおすすめできません。最悪の場合、告知義務違反と死因に関係があると見なされた場合、死亡しても保険金が支払われない恐れもありえます。

 

告知事項が気になる人は、借入検討先の金融機関に団信の告知事項を確認してみましょう。

また、団信に加入できない場合でも、住宅金融支援機構の証券化支援事業を活用した住宅ローン「フラット35」では、団体信用生命保険に加入できなくても住宅ローンを利用できます(平成29年10月以降は原則加入となりますが、団信に加入しなくても利用できるフラット35も継続されます)。

 

なお、持病があって通常の団信に加入できない場合には、0.2%~0.3%程度の金利を上乗せして加入できる団信(「ワイド団信」など、名称は金融機関により異なる)を扱っている金融機関の住宅ローンを検討するのもひとつの方法です。

動悸息切れ

疾病保障付団信は多種多様。保障範囲・保障額・上乗せ金利を要確認!

疾病保障付団信には「ガン特約付き」「3大疾病特約付」「7(8)大疾病特約付」などがあります。特約の保障の詳細な要件は保険会社により異なりますので、以下を見ていきましょう。

 

・ガン特約付の団信
ガンに罹患し、医師によりガンと診断された場合に保障されます。

 

・3大疾病特約付の団信
ガンについては「ガン特約付」とほぼ同じですが、急性心筋梗塞や脳卒中には一般的に「60日ルール」などが適用されます。

 

・急性心筋梗塞…保障開始日以後に発病し、急性心筋梗塞により初めて診療を受けた日から60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師により診断された場合などに保障される。
・脳卒中…保障開始日以後に発病し、脳卒中により初めて診療を受けた日から60日以上、他覚的な神経学的後遺症が継続したと医師により診断された場合などに保障される。

 

ちなみに、最近では「60日ルール」を満たさなくても、急性心筋梗塞や脳卒中の治療を直接の目的として、手術を受けた場合に保障する団信も扱われています。

 

・7(8)大疾病特約付の団信
3大疾病に加え、糖尿病、慢性腎不全、高血圧性疾患、肝硬変、慢性膵炎等を保障します。

 

なお、ガン特約付、3大疾病特約付の団信は、要件を満たすと残債務額全額が弁済されるものが一般的ですが、7(8)大疾病特約付の団信には以下のようなタイプがあります。

 

・「3大疾病は全額保障、その他の疾病は当初12か月分に関しては毎月返済額、13か月以上継続すると全額保障するタイプ」
・「7(8)大疾病の全部について、当初12か月分に関しては毎月返済額、13か月以上継続すると全額保障するタイプ」

 

これらはすべて、同じような名称の特約でも、保障要件、保障内容、上乗せ金利などが異なるため、比較検討したうえで最もニーズに合うものを選ぶことが重要です。

団体信用生命保険を含む住宅ローンを借りたら生命保険を見直そう!

通常、死亡時の必要保障額を試算する際、生活費のほか、住居費、教育費などの遺族の支出額を想定しますので、団体信用生命保険が付保されている住宅ローンを利用すると、生命保険で手当てすべき必要保障額は少なくなります。

 

もしかしたら、現在加入している定期保険(逓減定期保険や収入保障保険など)の生命保険を見直すと、保険料を軽くできるかもしれません。

 

住宅ローンの死亡・疾病による返済リスクへの備えとして必要な団信を選択し、それまで加入していた生命保険も見直して適正化するのを忘れないようにしましょう。

この記事を書いた人

益山真一

ファイナンシャル・プランナー

「3大資金(住宅・教育・老後)」を効率的に手当てし、ライフプランを実現するための家計管理を提案するファイナンシャル・プランナーとして、セミナー・執筆、相談を展開。仕事の目標は、お客様の「心、体、お金、時間、仕事」のバランスの改善による幸せ実現。セミナーは平成29年7月末時点で累計2,643回を数える。

■HP: http://www.fp-masuyama.com/

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