「窓にはカーテン一択」と思っている人は多いかもしれません。しかし、確かに個人住宅の日よけにはカーテンが人気ですが、飲食店や商業施設では、実はカーテンよりもメンテナンスが楽なロールスクリーンやブラインドなど、それ以外の選択肢のほうが支持されているのです。
今回は、窓にカーテンをつけないメリットや、カーテン以外の選択肢についてご紹介します。
窓にカーテンを付ける意外なデメリット
カーテンは、部屋の明るさをコントロールしたり、プライバシーを保護したりするほか、防犯や温度調節に役立ちます。また、素材や柄によって、部屋の雰囲気を変えることができるのもカーテンの優れた点です。
ただ、カーテンには、デメリットもあります。
【カーテンのデメリット】
・カーテンを開けた際、窓の両側(もしくは片側)に束ねると、窓が小さく見えてしまう。
・洗濯やこまめな清掃といったメンテナンスを怠ってしまうと、カビが発生して見た目が汚くなってしまう。
・洗濯をする際、カーテンレールから外すために脚立が必要だったりして、付け外しが大変。
・ドレープカーテンとレースカーテンの両方を付けているのであれば、2枚分洗濯しなくてはいけない(しかも、サイズによってはクリーニングに出さないといけない)。
・布地なので、カビ発生の可能性が高いキッチンや手洗い場などでは使いにくい。
以上のことを考えると、ラクをしながら室内をすっきりきれいな状態で保つために、カーテン以外を検討してみるというのは、妥当といえるでしょう。
カーテンの代わりになる4つの方法
窓の日よけで「カーテン代わりになるもの」のをいくつか見ていきましょう。
1.シェード
シェードとは、上下に折りたたみながら開閉する日よけです。開閉は、横に付いているチェーンを引っ張って行います。シングルシェードとダブルシェードがあり、素材は布が多く、閉め切ると一枚の布がかかっているような見た目に。
シングルシェードは生地の枚数が1枚のため、開けてすぐに日光を入れられるのが特徴です。手軽さがありがたい反面、遮光性やプライバシーの面は少々心配かもしれません。一方のダブルシェードは、薄手のレースと厚手の遮光カーテンの2枚で構成されています。レースが加わることで、遮光性と調光性が上がります。
費用は、大きさによって異なりますが、シングルコード式が最も安く、10,000円未満のものもあります。また、カーテンレールに設置できるため、賃貸でも設置可能です。
【メリット】
・開閉がラク。
・室内がすっきりする。
・賃貸住宅にも設置できる。
【デメリット】
・布製の場合は、洗濯が必要。
・静電気が起こるとホコリがたまることもある。
2.ロールスクリーン
ロールスクリーンとは、1枚の布を巻き取るようにして開閉するスクリーンのこと。閉め切った状態はシェードと似ています。
小さな窓におすすめの日よけで、 主な操作方法は、チェーン式とプルコード式。費用は、取り付けタイプが2,000円、突っ張りタイプが4,000円ほどかかります。なお、取り付けタイプはカーテンレールに設置でき、費用を抑えたい人におすすめです。
ちなみに、プライバシーを重視して視線を遮ると光を取り入れられませんが、光が入るような遮光性の低いものを選んでしまうと、夜にシルエットが丸見えになってしまいます。そんな場合は、調光タイプのロールスクリーンを活用すると良いでしょう。これは光を多く取り入れる部分と光を遮る役割を持った部分が2つの層になっていて、レースカーテンと同じ便利さが人気の商品です。
【メリット】
・シンプルな見た目で、クローゼットなどにも使える。
・開閉がラクなため、子ども部屋にも良い。
・紫外線カットや撥水など用途に合わせてスクリーンの種類を選べる。
・賃貸住宅にも設置できる。
【デメリット】
・プルコード式の場合、開閉時に腰をかがめなければならないことがある。
・取り付けタイプを使用した場合、上に埃がたまってしまう。
・汚れても洗濯ができない。
3.プリーツスクリーン
プリーツスクリーンは、蛇腹状になっている生地を上下に開閉して使うアイテムです。洗練されたモダンな空間を演出してくれる美しい水平ラインが魅力で、有名ホテルや旅館にもよく採用されています。
操作方式が多彩なのも、プリーツスクリーンの使いやすさの秘密。小さい窓にはコンパクトなコード式やループコード式、大きい窓には操作が手軽な自動下降機能が付いたチェーン式やワンチェーン式、小さな子どもやペットがいる家庭には長いコードがないスマートコード式やコードレス式と、環境によって操作方式が選べます。
カーテンレールに設置できるため、賃貸でも利用可能です。シングルタイプは約4,000円、2枚の生地を上下に組み合わせたツインタイプは約15,000円ですが、スクリーンの遮光率やデザインによって費用が変わります。
【メリット】
・収納時はプリーツ部分がきれいに収まるため、すっきりする。
・洋室はもちろん、和室にも合わせやすい。
・賃貸住宅にも設置できる。
【デメリット】
・汚れても洗濯ができない。
・生地が薄いため、夜は透けたり、冬に冷えたりすることがある。
・モーターを使用するタイプでは、モーターが故障することもある。
4.ブラインド
ブラインドは、細長い羽(スラット)が何枚も連なっているもので、開閉は横に付いているコードを使います。
プラスチックやアルミ素材が多く、軽量で耐水性が高いのがポイント。また、少し重量は重くなりますが、桐やバスウッドなどの木材を使ったタイプもあり、こちらは部屋の雰囲気を良くしてくれるだけでなく、静電気が起きにくいというメリットがあります。どちらも目線を隠しながら光を取り入れることもできるため、道路側に大きな窓がある家庭にも使いやすいアイテムです。
種類は、豊富な素材とカラーであらゆるインテリアにフィットする「横型ブラインド(ベネシャンブラインド)」、モダンインテリアには欠かせない「縦型ブラインド(バーチカルブラインド)」、家に入る太陽からの熱を約8割もカットしてくれる「外付けブラインド」などがあります。
【メリット】
・開けなくても、角度を調整するだけで光を取り込むことができる。
・表面のゴミやホコリはハンディモップで少し拭くだけで簡単に落ち、メンテナンスが簡単。
・耐水タイプのものを選べば、浴室やキッチンなどにも使える。
【デメリット】
・スラットの間に隙間があり、そこから光や熱や音が漏れてしまう。
・大型のものは重量があり、設置や開閉が難しい場合がある。
カーテンか、それ以外か。好みの日よけで、より良い住空間作りを
カーテンか他のアイテムか、もしくは何も付けないか、これらはあくまで好みの問題です。まずは「家族みんなで快適な暮らしをする」を前提として、外からの視線を隠したいのか、熱や光を遮りたいのか、部屋をすっきりと見せたいのかなど、優先したい条件を話し合うようにしましょう。
希望条件などをしっかり整理して、機能や予算の比較検討を行い、好みの日よけでより良い住空間作りを実現してみてください。
meetのメールマガジン登録
meetには”子育て・教育環境・地域・住まいの基本知識”に関する幅広い情報が盛りだくさん。意外と知らないスポット情報や育児のことなど、ご登録いただくといち早く最新記事がご覧いただけます。