子育てには、お金がかかるもの。そのため、なかなか教育資金が貯まらず、頭を抱えている家庭も少なくありません。
しかし、よくよく家計を精査してみれば、まだまだ無駄な出費があるかもしれません。
出産を機に家計が苦しくなる家庭の傾向
昨今は共働きの夫婦が増え、結婚前と変わらずフルタイムでバリバリ働く女性も多くいますが、妊娠~子育て期間は、産休や時短勤務などで、どうしても収入が減ってしまいます。その割には、出費はどんどんかさんでいくので「出産を機に家計が苦しくなった」というケースは多々あるものです。
そこで、家庭の「お金」について振り返ってみませんか?次のようなことに当てはまるのであれば、要注意です。
1.今の家計の収支がどうなっているかわからない
夫婦2人でフルに働いているときには「夫婦別財布」でも問題ありません。しかし、子どもが生まれた後も互いの財布の中身を把握できていないようだと、いつの間にか赤字が膨らんでいても、それに気づくことができません。
2.お金が余ったら、ついつい使ってしまう
子どものこととなると、お財布は緩みがち。収入が減っているのにもかかわらず、支出に歯止めをかけないと、まったく貯蓄できなくなります。
3.子どもには何でもやらせてあげたい
素敵な親心ではありますが、習い事を増やせば、それだけ出費がかさんでいきます。家計で支えきれないほどになると、将来的な教育費を用意する金銭的余裕が無くなります。
4.もしものときのために……必要以上の保険に加入する
「一家の大黒柱にもしものことがあったら……」。そう考え、必要以上の保険に加入している家庭は少なくありません。毎月の高額な保険料のために現在の家計が火の車であれば、本末転倒です。
今の家計の状態を正しく知り、使ってしまう前に貯蓄に回す癖を付ける
家計を改善するには、今の家計の状態を正しく知ることから始めましょう。数か月の間、簡単な家計簿を付けてみてください。使途不明金が意外と多く驚くかもしれませんが、家計を知れば、お金の使い方は自ずと変わってきます。
そのうえで、家庭に必要な保証額を計算し、保険を見直してみましょう。保険料のような固定費を減らすことができると、家計は一気にスマートになります。また、子どもの習い事についても、この機会に家族で話し合うことをおすすめします。
そして、「毎月のお給料から1万円を必ず貯蓄に回す」「『子ども手当』はすべて貯蓄する」など、使ってしまう前に貯蓄に回す癖を付けるようにしましょう。
お金に対しても将来のビジョンを持つことが大切
子どもの教育費を作っていくには、子ども名義で貯蓄をしたり、「子どもNISA」を活用したり、といった方法もあります。
また、祖父母に金銭的な余裕がある場合は「非課税で教育資金贈与をしてもらう」という選択肢もあるでしょう。
「今」だけにとらわれず、お金についても将来のビジョンを持つことが大切です。
この記事を書いた人
佐々木茂樹
ファイナンシャルプランナー
1968年、北海道旭川市生まれ。地元の公立高校卒業後、ホテルマン、郵便局を経験。郵便局在職中にAFP資格を取得後、生命保険会社へ転職し、ライフプランシミュレーションを軸にした保険提案を実践。主に住宅購入時の保険見直し相談を行ってきたが、顧客の悩みは住宅ローンや資産形成など保険だけでは解決できないことを痛感し、2011年、独立系FP事務所ファイナンシャルサービス株式会社を設立、代表取締役に就任。金融機関に属さないFPとして顧客目線での問題解決、夢の実現のサポートを行っている。
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