自営業は住宅ローンに通りにくい?!住宅ローン審査通過の対策を伝授!
マンションを購入する際、住宅ローンを利用する人が大半です。ですが、住宅ローンは誰もが無条件に利用できるわけではなく、融資を受けるためには審査を通過しなければなりません。
そんな中、「自営業は住宅ローンに通りにくい」と一般的にいわれていますが、これは本当なのでしょうか?
一般のサラリーマンと比べて、自営業は住宅ローン審査に通りにくい
企業に所属する一般のサラリーマンと比べて、自営業の方は住宅ローン審査に通りにくい傾向にはあるようです。
自営業の方が住宅ローンを申し込む際には、当然のことながら、会社・事業のお金事情も金融機関に入念に確認されます。金融機関にもよりますが、3期分の決算書の提出を求められるケースが多く、直近では黒字になっていたとしても、その前まで赤字であれば難色を示されることも少なくありません。
また、節税対策を細かく行っているがために「事業の利益がほとんどない」という状態であれば、金融機関からの信用度は低くなります。
さらに、中には「確定申告をしていない」という個人事業主の方も稀にいらっしゃいますが、そうなると金融機関に提出する書類すら用意できず、住宅ローンの審査自体を受けることができません。
住宅ローンの審査通過に向けて、自営業が打てる対策
では、自営業は住宅ローンを利用できないのかというと、決してそんなことはありません。住宅ローンの審査通過に向け、対策を打てば大丈夫です。
まずは、今まで節税を重視して経費化していたものを見直し、黒字を目指してください。もちろん、収益アップで黒字化を図れるのであれば、それに越したことはありません。また、必要以上に自身の収入を少なくしているのであれば、ある程度の給与を受け取る体制を作ってみましょう。
そして、多少労力を伴いますが、複数の金融機関に住宅ローン審査を申し込んでみてください。なぜなら、金融機関によって審査内容に違いがあるからです。例えば、「提出した3期分の決算書のうち1期でも赤字があれば受け付けない」という金融機関もあれば、「直近の決算書が赤字でなければ問題ない」という金融機関もあるのです。
しかし、ここで注意したいことがあります。金融機関は住宅ローン審査の際、個人信用情報の利用履歴を見ることができますが、そこに他の金融機関で審査した履歴が残っている可能性があるのです。「連続して複数の金融機関に審査申し込みをしている」ということが「他の金融機関で断られている」と判断され、それが原因で融資を断られるケースもあるようです。
そのため、やみくもに申し込むのではなく、あらかじめ電話などで打診し、審査通過の可能性が高いと思われる金融機関を複数選ぶと良いでしょう。
しっかりとした収入がある状態で臨めば、住宅ローン審査は怖くない
「自営業の方が住宅ローンに通りにくい」というのは否めませんが、健全な経営を行っていて、それを表す決算書がある場合、ほぼ問題なく審査を通過できるのも事実です。
節税対策などを過度に行わず、しっかりとした収入がある状態で臨めば、審査も怖くありません。
もしも、住宅ローンの審査に通らなかった場合は、どの点が問題だったのかを把握し、家の購入に向け計画的に改善していきましょう。
この記事を書いた人
佐々木茂樹
ファイナンシャルプランナー
1968年、北海道旭川市生まれ。地元の公立高校卒業後、ホテルマン、郵便局を経験。郵便局在職中にAFP資格を取得後、生命保険会社へ転職し、ライフプランシミュレーションを軸にした保険提案を実践。主に住宅購入時の保険見直し相談を行ってきたが、顧客の悩みは住宅ローンや資産形成など保険だけでは解決できないことを痛感し、2011年、独立系FP事務所ファイナンシャルサービス株式会社を設立、代表取締役に就任。金融機関に属さないFPとして顧客目線での問題解決、夢の実現のサポートを行っている。
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