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住まいの基本知識

物件の選び方や、住宅ローンの組み方などの住宅購入に関する
基本的な知識や暮らしの雑学・知識をご紹介します。

【FP監修】「頭金ゼロ」より「貯金ゼロ」が危険!マンション購入時には物件価格以外にもお金がかかる!

今は頭金ゼロでも住宅ローンを利用でき、マンションを購入することができます。家賃より月々の返済が少なくなるケースも多く、経済的なメリットを理由にマンション購入に踏み切る人も珍しくないでしょう。

ただ、頭金ゼロでもマンション購入に支障はないものの、貯金ゼロだと思わぬ出費に苦労してしまうかもしれません。

 というのも、マンション購入時には物件価格以外にも必要なお金があるのです。

100万円以上かかるケースも!マンション購入時の主な諸費用

マンション購入時には、物件購入金額の他にも「諸費用」が発生します。

 

【マンション購入時の主な諸費用】

 

(1)住宅ローンの手数料や保証料

:一般的に数万円の固定額~借入額の2.2%程度

 

(2)契約に必要な印紙代や電子契約手数料(記載金額が1,000万円~5,000万円の場合)

:マンションの売買契約書 10,000円

:金銭消費貸借契約書(住宅ローンの契約書) 20,000円

:電子契約手数料 5,500円 ※金融機関により異なる

※住宅ローンの契約の場合、以前は金銭消費貸借契約書を取り交わしていましたが、電子契約で済む金融機関が増えています。

 

(3)仲介手数料

:物件価格×3%+6万円に消費税を加算した額(物件が400万円超の場合)

※新築や個人売買の場合にはかかりません。

 

(4)登記に関する手数料(軽減税率適用)

:抵当権設定登記(住宅ローンを利用する場合担保として登記が必要)借入額×0.1%

:所有権保存登記(新築) 評価額(法務局の認定価格)×0.15%

:所有権移転登記(中古) 評価額(固定資産税評価額)×0.3%

:登記を依頼する司法書士などへの報酬 1つの手続きにつき数万円

 

(5)火災保険料、地震保険料

:10年間で10万円前後

※住宅ローンを利用する場合は加入が条件です。なお、希望する保障内容により金額は異なります。

 

(6)固定資産税清算金

:数万円程度

※1月1日に土地、建物などを持っている人に固定資産税が課税されるため、年の途中で所有者が変わる場合には一般的に日割り計算して清算します。

 

例えば、頭金ゼロで住宅ローンを利用して5,000万円の新築マンションを購入する場合の初期費用の一例は以下の通りです。

住宅ローンの手数料:1,100,000円

売買契約書印紙代:10,000円

電子契約手数料:5,500円

抵当権設定登記:50,000円

所有権保存登記(評価額が購入額の70%として):52,500円

司法書士への報酬:100,000円

火災、地震保険料:100,000円

合計:1,418,000円

 

その他の初期費用としては家具家電、引越し費用などもかかります。

マンションを取得した後にかかるお金

さらに、マンションを取得した後にも税金や必要経費などがかかってきます。

 

(1)不動産取得税(不動産を購入した後に一度だけ課税)

:新築の場合、最高1,200万円(長期優良住宅などの場合1,300万円)を評価額より控除した額に3%をかけた額

 

(2)固定資産税(翌年より毎年課税)

:固定資産税評価額×1.4%

※ただし、令和4年3月31日までの新築マンションの場合には5年間にわたって固定資産税を2分の1に減額します。

 

(3)マンションの場合には管理費・修繕積立金

:月数万円

 

(4)火災保険、地震保険料

 

(5)専有部分の修繕費

マンション取得後にかかる費用は諸費用と別に用意しなければならない

マンション購入時にかかる初期費用については金融機関で「諸費用」として認められるので、住宅ローンに組み込んで借入できる金融機関が多数あります。また、金利が高くなるものの、諸費用ローンとして借入が可能です。

しかし、マンション取得後にかかる費用に関しては住宅ローンや諸費用ローンとは別に準備する必要があります。

住宅ローンの支払いでギリギリの家計では、それらの費用を捻出できません。例えば、固定資産税は年4回に分割できますが、数十万円程度の課税が予想される不動産取得税は一括での支払いとなるため、貯蓄ゼロだと対応できない可能性があります。

自己資金がなくても、決まった収入を得られる仕事に就いている場合には住宅ローンでマンションを購入することはできます。けれど、貯蓄ゼロなど経済的に余裕がない家計では維持していくのは難しいといえるでしょう。

マンション購入の際は、暮らし方に合った予算を試算することも忘れずに!

住宅購入を考え始めたら、まずは家計を見直すところから始めましょう。今はスマホアプリで簡単に管理することができます。そして、家計を確認できたら、ライフプランニングに挑戦してみましょう。

ライフプランニングを行うには、金融広報中央委員会「知るぽると」の「生活設計を診断してみよう!」がおすすめです。

※参考:「生活設計を診断してみよう!」

https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/sindan/input/

マンション購入は人生で最も大きな買い物です。後悔のないように物件を選択するのはもちろんですが、その前に暮らし方に合った予算を試算することも忘れないでください。

佐々木茂樹

この記事を書いた人

佐々木茂樹

ファイナンシャルプランナー

1968年、北海道旭川市生まれ。地元の公立高校卒業後、ホテルマン、郵便局を経験。郵便局在職中にAFP資格を取得後、生命保険会社へ転職し、ライフプランシミュレーションを軸にした保険提案を実践。主に住宅購入時の保険見直し相談を行ってきたが、顧客の悩みは住宅ローンや資産形成など保険だけでは解決できないことを痛感し、2011年、独立系FP事務所ファイナンシャルサービス株式会社を設立、代表取締役に就任。金融機関に属さないFPとして顧客目線での問題解決、夢の実現のサポートを行っている。■HP:http://financial-service.jp/

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