赤ちゃんは成長するにつれ、次第に母乳やミルクだけでは栄養が足りなくなっていきます。良いタイミングを見計らって、離乳食を始めましょう。
ただ、初めての離乳食は、何をどう始めて良いのかドキドキしますよね。今回は、適切な開始時期や量、初期の献立など、離乳食の始め方のヒントをご紹介します。
離乳食を始める適切な時期の目安
母子手帳などには「5〜6か月頃に離乳食を開始する」と書いてありますが、具体的に離乳食はいつから始めれば良いのでしょうか。
赤ちゃんによって個人差はありますが、以下のような様子が見られるようになってきたら離乳食をスタートしても良いでしょう。
・首がしっかり座り、支えてあげると座ることができる
・よだれの量が増えてきた
・生活リズムが整ってきた
・大人が食事をしていると口を開けるなど、食べ物に興味を示すようになってきた
もし上記のような様子はあってもまだ不安であれば、一度、小さなティースプーンを赤ちゃんの口に軽く入れてみましょう。すぐに舌で押し出す様子がなければ、赤ちゃんの本能であるおっぱいを吸うための反射が少なくなり、身体が離乳食を受け入れる準備ができているサインです。離乳食を開始しても問題ないでしょう。
初めての離乳食には「つぶしがゆ」を。作り方を解説
離乳食デビューは、スプーン1杯のおかゆから。最初に与えるものは「つぶしがゆ」が良いでしょう。赤ちゃんは歯がなく、消化器官も未発達のため、普通に炊いたお米を食べることはできません。まずは消化しやすい形にしてあげる必要があります。
【つぶしがゆの作り方】
1.炊飯器で炊いたご飯と、その5倍のお水を鍋に入れて、ご飯をほぐす。
2.ふたをして火にかける。
3.お鍋が沸騰したら、ふたをずらして弱火にする。
4.20分ほど煮たら、火を止めて7~8分ほど蒸らす。
5.裏ごし器やざる、すり鉢でご飯のつぶをつぶせば出来上がり。
これだけの工程を毎日するのは大変ですので、まとめて作って冷凍することをおすすめします。1食分ずつを小分けにして、製氷機のような保存容器を活用しましょう。
赤ちゃんにあげる前は、しっかり加熱して、さらに人肌に冷ましてください。なお、離乳食を始めて1か月の間は素材の味を覚える時期でもあるので、調味料を使用した味付けは必要ありません。
初めての離乳食は小さじ1杯分程度。少しずつ量を増やすことを心がけて!
離乳食開始直後の与える量は、小さじ1杯分程度です。それ以外は、これまで通り欲しいだけ母乳やミルクを与えてください。
初めての食材をあげるときは、食物アレルギーが出てしまうこともありますので、念のために小児科が空いている平日の午前中にスタートするのが良いでしょう。また、できるだけ同じ時間帯にあげるようにすると、生活リズムが作りやすくなります。
離乳食の初日から赤ちゃんがパクッと食べてくれたら嬉しくて、ついたくさんあげたくなってしまうかもしれませんが、赤ちゃんは前日まで母乳やミルクなどの液体しか摂取していません。急にあげてしまうと、内臓が未熟な赤ちゃんは下痢をしてしまうことがあるので、離乳食開始直後のあげすぎには注意してください。量は少しずつ増やすよう心がけましょう。まずは小さじ1杯程度のおかゆを数日間続け、1か月ほどかけて大さじ2~3杯分(30〜45g)まで増やしていきます。
ゴックンするのが上手になってきたり、食べ物をもっと欲しがるようになってきたりすれば、少しずつ食材の幅を広げていきましょう。目安としては、2〜 3週目に入ったら野菜や果物を加え、2か月目に入る頃には白身魚などのたんぱく質を加えてみます。ちなみに同じ魚でも、赤身魚は7〜8か月頃から、青魚は9〜11か月頃から与えるようにしてください。鮭は分類としては白身魚ですが、脂があるため7〜8か月頃を目安に開始するのが良いでしょう。
また、おかゆを、うどん、そうめん、スパゲティ、食パンなどに変更するのもおすすめです。野菜類は、かぼちゃ、人参、かぶ、大根、さつまいもなどがつぶしやすいでしょう。タンパク質は、たら、ひらめ、かれいなどの白身魚、豆腐、固ゆでした卵黄などを加えてみてください。
ただ、離乳食は毎日のことなので、頑張りすぎないことはとても大切。乾燥フレークは時短になりますし、瓶詰めの離乳食は持ち運びに安心です。負担にならないように、それらの便利グッズも上手に活用しましょう。
離乳食初期は「ゴックンの練習」。焦らなくて大丈夫!
赤ちゃんが離乳食を食べてくれない場合、親は心配になりますし、離乳食がつらいとさえ感じるかもしれません。
筆者も、1人目の子どものときに離乳食がなかなか進まず、つらく感じていました。けれど、4人の子どもが大きくなった今では、「待つのも育児だった」と思えるようになりました。長い育児、焦らないことも重要です。
成長と同じく、離乳食の進み方にも個人差があります。離乳食をスタートして3か月も経つのにゴックンが上手にできなくてという子もいるでしょう。そんなときは無理に量や食材を増やさず、食べられるものだけを少量与えてください。離乳食初期のゴールは「ゴックンすること」と思って、親がリラックスするように心がけましょう。
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