子どもの教育資をどのようにして貯めていけば良いのか、悩まれたことはありませんか?計画的に貯めていかないと、高校や大学の進学時になって資金が足らずに困ることになってしまいます。
子どもに苦労をかけないためにも、今回は効率的な教育資金の貯め方をご紹介しましょう。
高校入学から大学卒業まで1,000万円近くかかる
日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果」によれば、高校入学から大学卒業までの7年間で必要な入在学費用の平均は975万円とのことです。
・入学時の費用
高校:43.3万円
私立大学(理系):120.1万円
私立大学(文系):95.9万円
国立大学:79.7万円
・在学費用(1年間)
高校:74.7万円
私立大学(理系):189.9万円
私立大学(文系):149.8万円
国立大学:101.3万円
あくまで平均値ではありますが、高校以降の7年間で1,000万円近くかかることに。
これだけではなく、交通費や塾・習い事などの費用は別途発生しますし、私立の小学校や中学校に通わせるとなると、公立と比べて年間100万円以上もプラスになる可能性もあり、ますます教育資金はふくらみます。
現在、国では年収約910万円未満の世帯の高校生に対し、「生徒高等学校等就学支援金」を支給しています。また、自治体によっては独自の授業料支援制度を実施しているところもありますが、いずれも支援内容が将来的に変更されることも考えられるため、自身での教育資金準備は欠かすことはできません。※支援内容は各自治体に確認してください。
親として「子どもが希望した道に、お金の心配をさせずに進ませてあげたい」となると、貯蓄に力を入れたいところです。
学資保険や「つみたてNISA」。教育資金を貯める方法
教育資金と聞いて、まず頭に思い浮かぶのは「学資保険」ではないでしょうか。学資保険には、進学などのライフイベントに合わせて給付金を受け取れる商品もあるため、教育資金を準備しやすいといえるでしょう。また、保険の契約者(一般的には家計を担う人)にもしものことがあった場合は、その後の保険料の支払いは不要となり、そのうえで契約していた給付金を受け取ることができるのも大きなメリットです。しかし、支払った保険料より、受け取る給付金が少ない学資保険もあるため、しっかりと検討するようにしてください。
学資保険以外には、親が貯蓄性の高い定期保険や終身保険などに加入する方法もあります。学資保険に比べて返戻率が高い商品もあり、必要なときに解約などすれば給付金を受け取ることができます。なお、学資保険同様、受け取る時期によってメリットが少ないこともあるので、加入前に調べましょう。
また、平成30年より「つみたてNISA」が始まります。現行のNISAとは違い、年間投資上限額は40万円と低いものの、最大20年間非課税で投資ができるため、長期的に資金を作りたいときには有効です。「子どもの名前でNISA口座を開設する」という選択肢もあり、相続対策にもなるかもしれません。今は預貯金ではほとんど増えないため、NISA口座で比較的リスクの少ない投資信託などで増資を目指すのも良いでしょう。※投資は元本が減るリスクもあります。
教育資金の準備は、家計とじっくり向き合い無理のない範囲で
学資保険や定期保険・終身保険、つみたてNISA(投資)には、それぞれメリットもあれば注意点もあります。分散して資金を準備するのもひとつの方法です。
教育資金を準備することは確かに重要で「ある程度の教育資金を準備してあげたい」というのが親心ではありますが、家計とじっくり向き合い、無理のない範囲で取り組みましょう。
この記事を書いた人
佐々木茂樹
ファイナンシャルプランナー
1968年、北海道旭川市生まれ。1986年に旭川北高校を卒業、旭川市内の老舗ホテルに勤務。1988年より道内の郵便局に転職、郵便・貯金・保険業務を経験。在局した17年間のうち10年間保険業務に携わり、その間にAFP、2級FP技能士資格を取得。2006年より、三井住友海上きらめき生命でファイナンシャルコンサルタントとして勤務。2011年、同社を退職し、ファイナンシャルサービス株式会社を設立。
meetのメールマガジン登録
meetには”子育て・教育環境・地域・住まいの基本知識”に関する幅広い情報が盛りだくさん。意外と知らないスポット情報や育児のことなど、ご登録いただくといち早く最新記事がご覧いただけます。
この記事が気に入ったら
“いいね!“しよう
住みたい街のおすすめ情報をお届け!